「個性的」と言われたくない…大人たちが知らない若者が言われたくない言葉 自分だけが目立つことは避けたい… 『日本の死角』に「いまの若者たちにとって「個性的」とは否定の言葉である」という論考を掲載している。 「個性的」が否定の言葉……とは、いったいどういうことだろうか? 〈「個性的な人間でありたい」と切望する気持ちがないわけではあるまい。どんな人間だろうと自分の存在意義を求めようとするものだ。 思いをストレートに口に出すと、周囲から自分だけが浮いてしまう。 みんなと同じでなければ安心できず、たとえプラスの方向であったとしても自分だけが目立つことは避けたい。 近年はそんな心性が広がっているように見受けられる。〉(『日本の死角』より) ある中学校の生徒たちは、「個性的と言われると、自分を否定された気がする」 「周囲と違うってことでしょ? どう考えてもマイナスの言葉」という反応だったという。 いまの若者たちは、出る杭として打たれないように、安定・安全をより優先するようになっているのかもしれない。 〈「個性的であること」は、組織からの解放を求めるには好都合だが 組織への包摂を求めるには不都合である。 自分の安定した居場所が揺らぎかねないからである。…