神奈川・川崎市の道路に連日、路上駐車の長い列ができ、問題となっています。 路上駐車した人:(Q.路上駐車と知っている?)路上駐車とは知っている。(警告の)張り紙はたまにワイパーに挟まっている。市は10年以上前からさまざまな対策を打っていますが、今なお、いたちごっこが続いている状況。その裏には、この場所ならではの、ある特殊な事情がありました。 川崎市港湾局・小倉健一郎担当課長:交通違反切符が切れない道路。 問題となっているのは、川崎市の東扇島にある緑地前道路です。27日に取材した現場は、駐車禁止場所にもかかわらず、奥までずらりと路上駐車されていました。止められている車を数えてみると、その数は、乗用車などを中心に30台以上。 更に、駐車防止のために置かれた三角コーンが車の前にどかされてしまっていました。付近にはコインパーキングもありますが、路上駐車の車だらけ。しかし、どの車にも人の気配がありません。一体なぜ、このような状態となっているのでしょうか。 現場で2時間ほど待っていたところ、正午を過ぎたころから車に次々と人が戻ってきました。路上駐車した人に、なぜみんな駐車しているのか話を聞くと、「なぜと言われても、会社の人間だから。ここでみんな会社に勤務している人間だが、駐車場がないので」「勤め先の駐車場がないから止めている」「(Q.コインパーキングには止めない?)パーキング代が出れば止める。それが一切出ない」といった声が。 路上駐車をしていた人の多くは、近くの物流会社や食品倉庫の従業員。駐車場のない会社の他、あったとしても正社員しか駐車できない会社もあるということです。そして、聞かれたのが「ここは駐禁とかも警察が関与しないと聞いている」といった声。 “駐車違反を取り締まれない場所”、本当にそうなのでしょうか? 川崎市に話を聞きました。 川崎市港湾局・小倉健一郎担当課長:港湾局で管理している「管理道路」になる。わかりやすく言うと、私道のような部分になる。道路交通法が適用されない道路で、交通違反切符が切れない。 市の港湾局によりますと、この道路は警察による取り締まり対象とはならないものの、市の条例によって駐車禁止場所に指定されています。 違反すれば1年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科される可能性があるということです。 川崎市港湾局・小倉健一郎担当課長:交通の妨げになり、港湾機能に支障をきたしているところが一番の問題。ぜひ放置車両はやめてもらいたい。…