ウェルカム・トゥ・無限関税地獄【特派員コラム】(ハンギョレ) 「韓国の関税を25%に引き上げる」というトランプ大統領の今月26日の宣言は、「もっと早く、もっと多く」自らの思い通りに手に入りさえすれば、両国の首脳同士の合意などに大きな意味はないという「地獄」がまさにここにあるということを、如実に気づかせてくれます。 この地獄にはルールも、約束も、信義もありません。「韓国国会の未承認」を問題視するのは、所詮は言っても無駄ですが、明らかな協定違反です。両国はファクトシート発表の翌日、了解覚書に署名した際に「韓国が対米投資関連法案を提出した月の1日から、米国は品目別関税(相互関税は昨年8月にすでに引き下げ)を引き下げる」と約束しています。実際に、韓国が提出したら米国は下げました。関税引き下げは法案提出の代価であって、法案の可決とセットではありません。「国会がサボタージュしている」という非難も、法案提出から2カ月もたっていないことを考慮すれば、荒唐無稽な非難です。 財政経済部長官らが今年のウォン安を理由に「大規模な投資は容易ではない」と述べたことが難癖をつけられたという分析も、事実だとしたらこじつけです。「ウォンが不規則に変動するなど、市場不安が引き起こされる恐れがあると予想される場合、韓国は調達の金額と時期を調整することを要請でき、米国は信義をもってそのような要請を適切に検討する」。ファクトシートに明示された合意に沿ったものです。 (引用ここまで) ハンギョレが「アメリカの関税引き上げ宣言は無法だ」といったコラムを上げています。 「国会への法案提出が関税引き下げの条件だったはずだ。法案通過ではない」 「大規模な投資はできない、としたのもファクトシートに『対応を検討する』とある」 たしかにひとつひとつの項目だったらそうなんでしょうね。 「国会に法案を提出したのだから条件は果たしている」。その通り。 「為替が原因で投資できない場合、韓国の要請をアメリカは検討する」。ふむ。 そうした項目もあるのは間違いないでしょうね。 でも、まず「対米投資をする第一歩」である法案が、委員会への提出から2ヶ月経っても本会議への上程すらもされていない。 かつ、第一歩の法律すら通過していないのに「ウォン安だから投資しない」って閣僚、さらに韓国銀行総裁まで言い出している。 ひとつひとつはともかくね。 このふたつ(正確には閣僚発言と韓銀総裁発言で3つ)が合わさったら、そりゃ不信感もマックスになるでしょうよ。 「あれ、こいつら最初から約束守るつもりないんじゃねえ?」くらいに思われますわ。 国家同士の信頼関係ってそういうものを薄紙のように積み重ねてきているものじゃない? 日本とアメリカのオバマ政権後期以降のつきあいかたってそういうものだと思いますよ。 そして韓国も同様。 ベクトルは逆方向ですが。 負の信頼を勝ち得ているんだよね、韓国。 単純に「今回のファクトシートが云々」ではないってことです。 ある意味、アメリカは確信を持っているわけですよ。 かつ、日本をはじめとした他の国は投資をはじめている段階にあるのに、韓国だけ「ウォン安でー」とか通用しないでしょって話でもある。 投資をはじめている国と差別化は必要でしょ。普通に考えればね。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 成果がないのがいい成果? 韓国大統領イ・ジェミョンの訪中、訪日外交の成果をチェックしてみよう 」となっています。 また、楽韓noteメンバーシップを開いています。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 マガジンから移行していただけるようお願いします。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…