1: クラミジア(茸) [ニダ] oVkKijlu0● BE:582792952-PLT(13000) 2025-12-14 21:05:20 sssp://img.5ch.net/ico/o_anime_usodesu.gif 「黒人差別」を巡る問題は、いまなお、国内外を問わず、絶えず議論になるテーマである。この2025年も8月のテニスの全米オープン女子で、ラトビア選手がアフリカ系米国選手に敗れた際、相手方を「教育も品格もない」と発言。「差別的だ」と批判が沸き起こり、同大会に参加していたハイチ出身の父を持つ日本の大坂なおみ選手も、「最悪の言葉」とコメントするなど、大きな騒動となったのだ。 日本でも、いまなお問題となるテーマだが、その表現との関連において、過去、最もホットに議論された事例と言えば、今から37年前に起きた『ちびくろ・さんぼ』絶版騒動ではないだろうか。 昭和の終わりも間近の1988年12月、大阪府堺市にある市民団体からの「黒人差別だ」との指摘を受け、岩波書店が13日までに同書を絶版措置に。同社は『ちびくろ・さんぼ』を日本で最も古くから出版していた版元だった。同様の抗議を受けた他の出版社も既に絶版を決定しており、これにより、2005年、瑞雲舎(東京・港区)が同書を復刊するまでの17年間は、このオリジナルな内容そのものが新刊本として日本で世に出回ることはなかったのである。1990年には、冬季五輪招致を目指していた長野市が、保育園や家庭に同書の廃棄を要請したことでも話題となった。 当時、『ちびくろ・さんぼ』の何が問題とされ、なぜ絶版という極めて異例の措置が取られたのか。そして、それは妥当なものだったのか――。「週刊新潮」では、2005年、瑞雲舎版が刊行されたことを機に、改めて絶版の際の経緯を当時の関係者に取材している。出版社に相次いで抗議文を送り、絶版の流れを作った人物が、取材に語った言葉とは。以下、当時の記事を再録し、「黒人差別」と「表現」について考える契機にしてみよう。 (「週刊新潮」2006年3月2日号を一部編集の上、再録しました。文中の年齢や肩書等は当時のものです) *** 【写真を見る】「ちびくろ・さんぼ」絶版騒動を報じた朝日新聞の紙面 奇想天外空想の話 昨年(2005年)4月、絶版になった岩波書店の『ちびくろ・さんぼ』が、17年ぶりに復刊された。といっても、当の岩波書店ではなく、瑞雲舎という出版社が出したもの。同社の社長はこう語る。 「根本的なところで、『ちびくろ・さんぼ』自体をどう読んでも、私はそこに差別があるとは思いません。インドの男の子、さんぼ君がジャングルで虎に出会って、知恵を利かせて生き延びる。そのあと虎がぐるぐる回ってバターになる。奇想天外、空想の話じゃないですか。単純な話、その話のどこに差別があるのですか、という認識をもっていました」…