
南野拓実所属のモナコ、ベルギー首位のユニオンSGから指揮官引き抜きへ…ヒュッター現監督解任は決定的現在ユニオン・サン・ジロワーズを率いるセバスチャン・ポコニョーリ監督が、モナコの新監督に就任することが決定的となった。フランス『レキップ』など複数の現地メディアが9日、一斉に報じている。 今シーズンのモナコは、アドルフ・ヒュッター監督体制でシーズンをスタートさせた。日本代表FW南野拓実にとっては、自身がザルツブルクに在籍した頃に監督として指導を受けた人物。以降はヤングボーイズ、フランクフルト、ボルシアMGで監督を歴任しており、2023年夏にモナコへ到着。今季はヒュッター監督にとって、モナコを指揮する3年目のシーズンだった。 モナコはリーグ・アン第7節終了時点で4勝1分2敗、勝ち点「13」を積み上げて現在5位につけている。チャンピオンズリーグ(CL)では1分1敗と未勝利が続く。特に、公式戦直近3試合は白星に見放されており、リーグ・アン第6節ロリアン戦では、退場者を出して数的不利に陥った影響もあって、下位に沈んでいた昇格組のロリアンに1-3で敗戦。続く今月1日のCL・リーグフェーズ第2節マンチェスター・シティ戦は、2度のビハインドを強いられながらも引き分けに持ち込んだが、5日に行われたリーグ・アン第7節ニース戦は、前半途中に退場者を出した相手に勝ちきれず、2-2のドローで終わっていた。 このような状況を受けて、モナコはシーズン序盤ながら、ヒュッター監督解任を検討していると報じられた。一時は、2023-2024シーズンまでドルトムントを率いていたエディン・テルジッチ氏の名前も挙がったが、今回の報道によると、後任は現在ユニオン・サン・ジロワーズを率いるベルギー人指揮官となるようだ。『レキップ』や『RMCスポーツ』などの現地メディアは、ポコニョーリ氏が現地時間の8日、モナコの役員と面談の場を設けたことを伝えており、同時にクラブ間の交渉も本格化しているという。個人間での交渉は順調に進んでおり、既にポコニョーリ氏はユニオン・サン・ジロワーズに退任の意向を伝えたとのこと。ポコニョーリ氏とユニオン・サン・ジロワーズの契約には、推定100万ユーロ(約1億8000万円)の契約解除条項が付随しているようで、モナコは同条件を行使した上で、ポコニョーリ氏の“引き抜き”を完了させる見込みだ。 現在38歳ポコニョーリ氏は、これまでにユニオン・サン・ジロワーズやヘンクのアカデミー、さらにはU-18ベルギー代表で監督を務めていた指導者で、昨年夏、当時日本代表DF町田浩樹(現:ホッフェンハイム)が所属していたユニオン・サン・ジロワーズのトップチームで指揮官に就任。トップ年代を指導するのは自身初ながら、ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部リーグ)のレギュラーシーズンで3位、チャンピオンズ・プレーオフで優勝へ導き、クラブにとって90年ぶりとなるリーグ優勝を達成していた。 迎えた今季は、第10節終了時点で7勝2分1敗の成績を残し、ジュピラー・プロ・リーグの首位を走っている。加えて、クラブ史上初の参戦となったCLでも、リーグフェーズの第1節でPSVを3-1で破っており、早くも白星を手にしていた。 10月のインターナショナルマッチウィークに入る前には、CL・リーグフェーズ第2節でニューカッスルに0-4と大敗すると、続くジュピラー・プロ・リーグ第10節ではクラブ・ブルッヘに0-1で敗れていたが、ポコニョーリ監督にとっては、このクラブ・ブルッヘ戦がユニオン・サン・ジロワーズの指揮官としての“最終戦”となりそう。『RMCスポーツ』によると、現地時間9日の午後に行われるユニオン・サン・ジロワーズとベルギー代表の練習試合では、アシスタントのバート・メールト氏に指揮を委ねたとのこと。『レキップ』によると、同日には既にモナコ入りしており、新たにモナコでの挑戦をスタートさせるため、最終的な調整を実施するようだ。 なお、アシスタントコーチのケヴィン・ミララス氏も、ポコニョーリ氏とともにユニオン・サン・ジロワーズを離れ、モナコ入りすることになる。近日中に、ヒュッター現監督との契約解除、およびポコニョーリ新監督の就任が正式発表される見込みで、インターナショナルマッチウィーク明けからは、新体制でスタートすることになりそうだ。【モナ王禅譲タキ】AS Monaco 南野拓実 1658…