1: ネギうどん ★ kvIcp5An9 2025-09-23 12:02:02 大きな成果を上げたと言える世界陸上東京大会。世界屈指のアスリートたちによる“超人”的なパフォーマンスに彩られた同イベントは、8日目の時点で合計入場者数53万6990人を記録し、大会目標だった50万人の動員を突破した。 9日間に渡って国立競技場で繰り広げられたスーパーアスリートたちのバトルに、列島も沸いた。そんな34年ぶりの東京大会はホスピタリティ面での課題も残す形となった。 ドイツ誌『Der Spiegel』は「選手たちが置かれた環境は明らかに世界レベルとは程遠いものだったようだ」と指摘。出場した母国代表選手たちの切実な声を伝えている。 「率直に言って、(世界陸上のような大会で)組織運営が不十分なことはほとんどない。でも、今回は多くの点で、依然として問題が残っていた」 そう指摘したのは、女子走り幅跳びで銀メダルを手にしたマライカ・ミハンボ(ドイツ)だ。昨夏のパリ五輪で金メダルを手にした実績十分の彼女は、出場選手2000人とチーム関係者が一挙に宿泊する施設での環境に不満を漏らした。 「選手全員を一つのホテルに集めるのは大変なことだったと思う。オリンピックの方が宿は分散されていたからよかった。バスでの移動もそうだし、食事面でもベジタリアンでもある私には合わないことがたくさんあった」 今大会はサブトラックを本会場に隣接できず、約3キロの移動を選手たちが余儀なくされるなど、環境面での課題があったのは事実だ。ゆえに「東京は、私たちにとって必ずしも楽なものではなかった」(女子100m×4の出場者ジーナ・ルケンケンパー談)という声が上がるのも無理はない。 一方で「郷に入っては郷に従う」の精神を体現する選手もいた。男子1500メートルに出場したロベルト・ファルケンは、「とてもストレスフルだった。誰にとっても難しい挑戦になったと思う」と正直な考えを打ち明けた上で、こう続けている。 「各チームの選手全員が同じ食堂の密閉された空間で、紙皿と使い捨てのスプーンやフォークを使って食事をするのは、正直に言って理想的ではなかった。僕は世界選手権の基準として、疑問を抱いたのは事実だ。でも、そんなものにエネルギーを費やすのは無駄だとも思っていた。外的な要因は後で悔やめばいいんだ。仮に最終的にうまくいっていれば、どうでもいい話になるんだ」 一都市、それも都市部限定での開催ということもあり、環境面の整備が容易でなかったのは想像に難くない。それでも参加選手や指導者たちから「理想的ではない」と断じられた事実は、今後の国際イベント開催の糧にすべきと言えそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]…