
転載元: 征夷大将軍 ★ 2026/08/18(火) 06:34:23.56 ID:XPXeFRYJ9 メジャーリーグでは、強打者を評価する指標としてOPS(On―base Plus Slugging)が定着し、NPBでも広まりつつある。これまでは打者の価値を示すのは個人成績では本塁打、打点、打率がメインだった。個人の打撃力を表す指標として出塁率+長打力で算出されるOPSの価値が重視されるようになった背景に迫る。(安藤 宏太) メジャーではさまざまな個人成績が数値化されているが、打者の力を示す上で最もわかりやすい指標とされているのがOPSだ。メジャー公式サイトや現地放送の選手紹介でも当たり前のようにOPSの数値は紹介され、トレンドとなっている。 野球の成績は複雑な計算式によって求められる数値も多いが、OPSは出塁率(安打+四死球)÷(打数+四死球+犠飛)と長打率(塁打数÷打数)を足したもの。意外に単純だ。一般的に「1」を超えればMVPレベルの超一流で「・900」を超えれば球団屈指の強打者。「・800」を超えれば好打者で、打率に例えると3割打者のイメージに近い。 これまでは米国でも「3冠王」として本塁打、打点、打率が重要視されてきた。だが、それぞれが「真の強打者」を評価する指標だったかというとそうとも言えない側面もあった。本塁打を除けば、打点を稼ぐためには走者がいる必要があり、チーム状況などに大きく左右される。本塁打も、四球などで勝負を避けられるとそれだけ積み重なるチャンスは減る。打率は本塁打も単打も同じ1安打としてカウント。得点につながりやすい長打が重要視されるメジャーで、強打者を的確に評価する指標としては物足りなかった。 そこで、四球は考慮されるが塁打数が関係ない出塁率と四球は考慮されない長打率を足したOPSは、これらの矛盾点を解決した、より得点に貢献できる指標と評価された。四球も安打と同じように評価され、単打より二塁打、二塁打より三塁打、三塁打より本塁打で数字が上がり、得点との相関も強い。2000年代に入って徐々に四球を含めた出塁率が注目を集め、その後「フライボール革命」など長打の評価も高くなったことで徐々にOPSが浸透し始めた。 近年、メジャーでOPSの高い選手として代表的なのはドジャース・大谷翔平投手(32)、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(34)。ともにこれまで3度のOPSリーグトップをマークしてきた。OPSがトップだった年は、すべてMVPを受賞。NPBでもすでに浸透し始めてはいるが今後、これまで以上に評価される指標になっていくかもしれない。 ▽イチロー、262安打の04年はリーグ22位 大谷は、23年からOPSが1.066、1.036、1.014と昨季まで3年連続リーグトップ。本塁打が多いこと、勝負を避けられるため四球が多いこと、長距離砲ながら打率も低くないことが、数字が伸びている要因だ。 OPSで評価されにくいのは、長打の少ない選手。例えば04年のイチロー(マリナーズ)は、メジャー史上最多の262安打を放って打率3割7分2厘で首位打者に輝いたが、OPSは.869でリーグ22位だった。一方、昨季56発で本塁打王になったシュワバー(フィリーズ)は、打率2割4分ながら、リーグ3位の108四球を選んだこともあり、OPSはリーグ2位の.928だった。 一方、NPBの歴史をひもとくと、圧巻のOPSの数値をマークしたのが王貞治(巨人)。1963年からは16年連続で「1」を超える数字を残した。通算4000打数以上の選手では唯一、通算OPSも1.080と「1」を上回った。MLBの通算OPSトップは1.164だったベーブ・ルース(ヤンキースなど)。改めて王貞治、ベーブ・ルースというレジェンドが、現代の指標であるOPSの面から見ても偉大な記録をマークしていたことが証明されている。 ▽NPBはセが神・佐藤、パはソフトバンク・近藤 NPBの今季OPSトップ(規定打席以上)は佐藤(神)で1.020。パのトップは近藤(ソ)で.994となっている。佐藤がシーズン終了時に10割超えを果たせば、22年の村上宗隆(ヤ)の1.168(長打率.710、出塁率.458)、吉田正尚(オ)の1.008(長打率.561、出塁率.447)以来4年ぶりとなる。巨人ではダルベックがセで4位の.808となっている。 すべての年代(規定打席以上)を現行の計算式に当てはめると、歴代のOPSトップは74年王貞治(巨)の1.293。王は73年にも1.255で、3位に入っている。ONでともに活躍した長嶋茂雄(巨)は61年の1.108が最高でプロ野球歴代33位。王は22年のプロ生活で10割超えが16度と驚異的な数値を残している。 スポーツ報知 2026年8月18日 5時0分…