1 名前:少考さん ★:2026/03/08(日) 08:23:11.34 ID:WAdZ2Mwo9.net (社説)「プレコン」 産ませる政策にしない:朝日新聞 2026年3月8日 5時00分 写真・図版 秋田県が県内の高校生に配っていた冊子「将来、ママにパパになりたいあなたへ」の一部。「老化」した卵子に対して「熟女キラーです!」と近づく精子のイラストが描かれている 女性は「母親予備軍」として生まれてくるものでも、将来の妊娠に備えて生きるものでもない。少子化を理由に国や自治体が個人の生き方に介入するなら、現代の「産めよ増やせよ」になりかねない。 2月の施政方針演説で高市首相は「性や健康に関する正しい知識を身につけ、健康管理を行うプレコンセプションケアを推進する」として初めて「プレコン」に言及した。 直訳すれば「妊娠前の健康管理」。性と生殖に関する健康と権利を重視して、WHO(世界保健機関)が妊婦の死亡率低減や母子の健康向上、性暴力の防止などを目的に10年以上前から提唱する。だが日本では「妊娠・出産を含めたライフデザインや将来の健康を考えて健康管理を行う取り組み」などと説明され、妊娠に備えた人生設計を促す狙いが前面に出るのが特徴だ。秋田県が配布した冊子に「キャリアウーマンの卵子の老化」をやゆするイラストを掲載するなど問題も相次ぐ。 政府は25年を「プレコン元年」と位置付けて5カ年計画を策定。普及のための「プレコンサポーター」5万人の養成や啓発事業の旗を振る。 欠かせないのは、妊娠や出産、中絶などが自分の意志で選択できる権利であるという視点だろう。 高市政権は同性婚や夫婦別姓にも後ろ向きで、個人の生きやすさより「強い国家づくり」を優先する父権主義的な傾向が強い。参政党代表が「高齢の女性は子どもを産めない」などと発言して妊娠奨励策を打ち出すなど、「国難」と呼ばれる少子化を前に「性の自己決定権」に対する揺り戻しが起きている。 そんな中で、プレコンを「産ませる政策」にしないためにカギとなるのが、人権尊重を基盤に性交についても教える「包括的性教育」だ。 国連人権理事会の加盟国審査で実施を勧告されたが、政府は後ろ向きだ。「妊娠の経過を取り扱わない」とする学習指導要領の「はどめ規定」のため、教育現場では性交や避妊について教えることを控える傾向が強い。 性交を教えずに妊娠を促すのは矛盾である上、基本的な知識を欠いたまま「若いうちに妊娠せよ」というメッセージだけが伝わる懸念もある。 プレコンを推進するには「車の両輪」として包括的性教育の実施を急ぐべきだ。同時に少子化の根本にある長時間労働や若者の貧困にこそ、目を向けてほしい。 8日は国際女性デー。自分のからだは自分のものであると声を上げ続けてきた女性たちの歩みを心に刻みたい。 引用元:…