1: Ailuropoda melanoleuca ★ clFGH5f79 2026-02-02 10:30:19 人気漫画『メダリスト』の最新刊・電子版が思いがけない理由で批判を呼んだ。理由は、電子書籍の後半部分に“おまけ”がつけられていたこと。読者からは「余韻が台無しになる」といった声が相次いだ。販促の機会を逃したくない出版社と、読書体験を楽しみたい読者の意向がすれ違ってしまった結果と言える。(フリーライター 鎌田和歌) ● 途中から全く別の作品が… 読者レビューで不満の声 「レビューが14巻だけ低いのを見て、講談社は猛省してほしい」 こんな厳しい言葉がSNS上で飛んだのは、講談社の人気漫画『メダリスト』の最新刊である14巻の電子版についてだ。 実際のAmazonでのレビューを見てみると、同作は13巻まではほとんどが「☆5」や「☆4」の高評価だが、14巻だけ「☆1」が複数ついている。そして、その「☆1」レビューを確認すると、読者が不満を持っているのは作品の内容についてではないことがわかる。 14巻には、巻末に他の漫画の1話が丸ごと掲載されており、試し読みできるようになっているのだ。250ページも読めると思っていたら、途中からは別の作品だった。まったく関係ない漫画が載っていてノイズとなった。 レビューからは、読者たちのそんながっかり感がうかがえる。多くの人が、「『メダリスト』も試し読みの別作品や作者が悪いわけではなく、出版社の仕掛けが失敗している」というスタンスで、作品や作者へのリスペクトや愛が感じられるのも特徴だ。 この巻末試し読みは、新刊発売から1カ月程度の期間限定で行われているようだ。出版社からすれば、販促でありつつも、「おトクな試し読みができる」というつもりだったのかもしれない。しかしそれが裏目に出てしまった。 ● 電子書籍の「試し読み」は珍しくない 実際に購入に結びつくケースも もちろん中には試し読みに好意的な感想もあり、試し読み後にそちらの作品も購入したという人もいる。「おまけ」がついていただけで、損をしたわけではないのだから怒らなくてもいいじゃないか、という声もある。 ただ、今回の批判の声からは「体験を損なわれたくない」消費者心理が垣間見えることが興味深い。 読者たちの一部はコンテンツを消費するという意識ではなく、体験にお金を投じていると感じている。この意識の違いは、現代の消費者心理と、企業側のブランディングを考える上で重要なポイントとなりそうだ。 今回の試し読みについて、出版社側の意図もわかる。電子書籍の試し読みは最近ではごく当たり前に行われていて、キャンペーン期間になると、人気作品がかなりの分量が無料で読めることもある。「試し読み」をさせるのは、実際に売り上げにつながるのだろう。 一方、違和感を覚えた読者の気持ちもわかる。実は筆者もほぼ同様の体験をしたことがあるからだ。 筆者の場合は、無料の試し読みが数巻できる作品を読んでいたところ、無料の最後に別作品の1話目が添えられていたのだ。無料で読んでいるのだから文句を言う筋合いはないとはいえ、急に別作品が入ってきたことで、強制的に「味変」させられたような感覚を覚えた。 元から読んでいた作品も、途中で急に入ってきた作品もジャンルで言えば同じではあったのだが(いじめにあっていた主人公が復讐する、いわゆる『胸スカもの』だった)、作者も違えば絵柄も違うわけだから異物感は否めない。 今回問題になった『メダリスト』はフィギュアスケートでメダルを狙う少女の話で、試し読みでつけられた作品は『ディグイット』というバレーボールをテーマにした漫画だった。 どちらもスポーツものであるという共通点はある。似たジャンルのものを勧めた方が受け取ってもらいやすいであろうという、わかりやすいリコメンドである。 しかし、たとえて言えば、Aという中華料理店で天津飯を食べていたのに、食べ終わる間際のところでBというラーメン屋のチャーハンに変えられたような気持ちになってしまうのだ。お腹がいっぱいになればなんでもいいでしょ、というわけにはいかない。 全文はソースで…