
1: 匿名 2025/12/17(水) 19:45:11.43 ID:PyivDMkt9 PRESIDENT Online2025/12/16 10:00 子供にスマートフォン(以下、スマホ)を持たせるかどうかの基準は2つ。「〈親の知識〉と〈子供自身の判断力〉です」――兵庫県立大学准教授の竹内和雄さんは、2023年春号の『AERA with Kids』(朝日新聞出版)でこう語った。多くの日本の親が直面する悩みを象徴する言葉だ。いつから持たせるべきか。どのように管理すべきか。 本稿で筆者が最初に読者に報告したいのは、「今、世界は日本とは全く異なる答えを選び始めている」ということだ。 ※本稿ではデジタル自閉症という言葉が使用されているが、この用語は英語圏やヨーロッパの近年の学術論文で「digital/virtual autism」と用いられている。乳幼児期からの過度なスクリーン曝露に関連してみられる自閉症様の行動・発達遅滞を表す比喩的概念として用いられており、診断分類上の正式な疾患名ではなく、自閉症スペクトラム障(ASD)とは異なる。 ■加速する世界の規制 愛知県豊明市が2025年10月に導入したのは、子供たちの使用を1日2時間に制限する任意のガイドライン。これには強制力も罰則もないが、大きな反響を呼んだのは記憶に新しい。 一方、世界ではもっと厳しい法的規制が加速している。ハンガリーは2024年9月に全国の学校でスマホ使用を禁止した。フランスでは2018年から15歳以下の生徒が学校でスマホを使用できない。韓国は2025年8月、生徒が登校時にスマホを教師に預けることを義務付ける法律を可決した(2026年3月施行)。 ユネスコ(国連教育科学文化機関)のグローバル・エデュケーション・モニタリング・チームによれば、2024年末時点で世界の約40%にあたる79の教育制度が学校でのスマホ使用を制限している。そしてついに、オーストラリアは今月12月10日より、16歳未満に対するソーシャルメディア(SNS)へのアクセスを禁止した。 日本も調査を進め、法律を成立させてはいる。こども家庭庁も青少年のインターネット利用の実態をここ数年調査している上に、情報流通プラットフォーム対処法は2025年4月より施行された。重要な一歩だが、世界的潮流から見れば出遅れているのは明らかだ。 2024年12月10日、ハンガリーの首都ブダペストで開催された国際会議「未来への回帰――教室でのスマホロック("Back to the Future - Locked Screens in School")」は、この世界的なトレンドを象徴するものだった。 ■タバコやドラッグほどの中毒性 会議の基調講演で、同インスティテュートの家族安全専門家アーコシュ・ペルトルさんは、スマホが支配する子供時代が「重大で潜在的に長期的な悪影響」をもたらすと警告した。 ビッグテック企業は、スマホ使用とドーパミン生成を結びつけることで、子供たちを中毒状態に陥れている。子供たちは強迫的にスマホを使用し、その結果、認知発達、学業成績、メンタルヘルスが阻害されてしまう……とペルトルさんは言う。 「デジタル自閉症」という警鐘 さらに深刻なのは、臨床心理学者メリンダ・ハルさんが指摘する「デジタル自閉症」の問題だ。過度なスクリーン時間が認知発達を損ない、不安やうつを増加させ、人格特性を変化させるという。ハルさんによれば、18歳以下の約25%が何らかの精神疾患を抱えている。 タバコやアルコールには警告ラベルがあるのに、スマホには神経損傷の可能性についての明確な注意喚起がない。子供たちが週に40?50時間をスクリーンに費やすと、遊び、実際の交流、身体活動、読書など、発達上重要な経験が失われるという研究結果もある。 それを防ぐには、子供たちのスマホ使用を遅らせ、意識的な使用を徹底するしかない。実際、スマホフリー政策を実施した学校では、わずか1学期で学業成績と生徒の幸福度に測定可能な改善が見られた。 メンタルヘルスだけがスマホの弊害ではない。日本の警察庁によれば、2023年に闇バイトで逮捕された人の4割以上がSNSを通じて勧誘された。 ブダペストで行われた国際会議では、ヨーロッパ全体でも同様のケースが報告された。サイバーいじめ、詐欺、児童性的搾取を含むデジタル脅威が、早ければ10?11歳から被害が始まっている。 一方で会議では、希望も示された。アイルランドでは8校がコミュニティ全体で協力し、生徒のスマホ所持をゼロにしたところ、生徒の不安レベルが大幅に低下した。 ハンガリーのある学校では、教室と家庭の両方でスクリーンタイムを削減した結果、生徒、教師、保護者の幸福度が向上し、生徒の集中力や判断力も高まった。2024年9月から施行されたハンガリーの学校スマホ禁止は、すでに生徒間の交流の増加といじめの減少という成果を出している。 ※以下引用先で…