301: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2013/12/28(土) 17:06:16.71 ID:+vzDqn8u ドイツの老人ホームでは、アルツハイマー患者である入居者の徘徊対策として、 近くにニセの「バス停」を置く、というアイディアが広まりつつあるとのこと。 ニセの「バス停」は、バス事業者との協力により、本物のバス停とまったく同じ ように作られている。違いはただひとつ、そこにバスは来ないということだ。 入居者はしばしば、もう存在しない自宅や家族のもとに帰ろうとして、どこか遠くへ 行ってしまうという。 ニセの「バス停」ができる前までは、こうして入居者が行方不明になるたびに、 老人ホームは入居者をとりもどすため、警察の世話にならなければならなかった。 老人ホームのスタッフは、この経験を繰り返すうち、徘徊する入居者は公共交通機関を 使うことに着目し、ニセの「バス停」を思いついたそうだ。 入居者はしばしば、「自分の子供が家で待っているので、急いで帰らなきゃ」と いった考えにとらわれて、施設を出ようとする。従来なら、スタッフがこれを食い止める必要があった。 しかし、いまはニセの「バス停」があるので、「あそこにバス停がありますよ」と導くことができるという。 すると入居者は、しばらく「バス停」で待っているうちに、気持ちが落ち着くそうだ。 入居者が5分ほどそこで待っているのを見て、スタッフが「バスは遅れているようなので、 中で待ちましょう」などと声をかけ、施設に戻す。 すると、入居者はアルツハイマーで短期記憶が弱っているので、自分が出かけようとしていたことも忘れるという。 ニセの「バス停」で騙すのは、ちょっとかわいそうな気もする。 しかし、外へ出れないように閉じ込めてしまうよりは、たしかにこのほうが、入居者を人間として尊重している。 「外へ出たい」という思いを、ひとまず実現させてあげて、バス停に導く。 少しのあいだバス停で待っているうちに、「これで家へ帰れる」と思い、気持ちが落ち着く。 そこで声をかけ、「中で待ちましょう」と施設に戻す。 ひとつひとつのステップを、強制でなく、本人が納得できるように進めている。 できるだけ強制せず、本人の意思で行動させることで、人間の尊厳を守っているのだ。…