
1: 名無しのがるび 2025/11/20(木) 02:09:02.35 ID:ueADykAi9 11/19(水) 16:56 クマ報道に関する記事を配信したところ、話題を呼んだ。さまざまな意見が飛び交うなか、猟師として山に出入りする東出昌大がさらなる見解を述べる。 「熊が檻に入ったから撃ちに来てくれ」 数日前から桃畑が熊に荒らされ、行政から駆除の許可がおり、猟友会のベテラン猟師が仕掛けた箱罠に熊が入った。 その日、山から下りて来たばかりの私はちょうど鉄砲を持って軽トラに乗っており、すぐに駆け付けられる状況にあった。 熊肉が食べられる期待と、しをやらねばならない憂鬱さを同時に抱きながら、オンボロ愛車のギアをガチャガチャやって田舎道をブッ飛ばした。 金属製の檻をバシャンと叩きながら「ゴアァッ!!」と吼える声が聞こえた。 鉄砲のカバーを外し、鳥撃ち用の散弾をポケットから抜き出す。 熊は近づく私を認めると、数秒押し黙った。「コイツハ オレニ 何ヲ シニキタンダ」私を見定める時間。 銃に弾を込め、銃口を熊に向けて檻の隙間にスーッと近付ける。 鉄砲を差し込むたびに熊は暴れ、剛腕を振るい、強靭な顎で噛みつこうとし、それを避けながらまた鉄砲を差し込む攻防が数十秒続いた。 放たれた銃弾は熊の鼻先から下顎にかけてを吹き飛ばした。と同時に熊は檻の中で立ち上がろうと窮屈な姿勢になりながら、両手で顔を覆った。 (中略) 動かないことを確認する時間が3分ほどあったが、熊の体の横にしゃがみ込みながら色々な考えが巡った。 「痛かったろうな」「申し訳なかったな」「いや、ほんと、申し訳ない」と、ずっと謝りたい気持ちが湧き起こり続けた。 今この子の胆嚢は、胃薬として我が家の冷蔵庫に入っている。 これは一昨年の夏の話。私は今まで熊を駆除で3頭か4頭撃ってきた。明確に思い出そうとすれば記憶が辿れそうなものだが、狩猟と違い駆除は何か人間都合の矛盾みたいなものも孕んでいるような気がしてならなくて、あまり思い出したくも無い。 (中略) 最後に、害獣と呼ばれる熊をし、鹿をし、猪をし、ハクビシンやカラスをして来た一猟師の私から、読者様に何かお伝え出来るメッセージがあるとすれば、出来る限り「食べ物を残して欲しくない」ということです。 田畑を荒らす動物は「有害鳥獣駆除」の名のもとにされていますが、もしかしたら、あの時ちょっと色が悪くなってたからゴミ箱に捨てたあの桃は、私がしたあの熊が一口食べたかった桃かも知れません。 全ての問題はやはり絡み合っていると考えています。だから、熊の出没しない都市で生活を送りながら報道を見て「熊憎し」と声高に叫びたくなる衝動の原因は、熊が人を襲うことだけではなくて、生活に飽きていて、目の前にある少し傷んだ桃を当たり前にポイと捨ててしまえる飽食の精神状態に、鬱屈した感情をぶつる対象を探している無味乾燥な日常に潜んでいるのかも知れないなと、これも独断と偏見ながら、私は想像したりします。 相変わらず何を言いたい話なのか私自身も分かりませんが、最後まで読んで下さいましてありがとうございました。 全文はソースをご覧ください…