どうにも腰が痛い。なぜだか肩がこる。ぼんやりと体が重い。でも、病院に行っても、ハッキリした原因がわからない……。 そんなみなさん、じつはその不調、「ファシア」が深く関わっているかもしれません。謎の器官「ファシア」の正体 ファシアとはいったいなんなのか。北里大学医療衛生学部教授で大学院医療系研究科長の高平尚伸さんが解説する。 「ファシアというのは、筋肉や内臓を包む薄い網目状の『結合組織』のこと。筋肉を包む膜は『筋膜』と呼ばれますが、筋膜はファシアの一種です(左の図を参照)。ファシアは、コラーゲンをはじめとした線維状のタンパク質などからできています」 鶏肉の皮をはがすとき、同時に白い膜のようなものがくっついてくることがあるが、あれがファシアである。 高平さんによれば、ファシアの重要な役割の一つが、筋肉がなめらかに動くのをサポートすることだ。ファシアが健全な状態、つまり、柔らかく、弾力性があり、すべりがよい状態だと、筋肉のあいだで力が伝わりやすく、私たちは筋肉を円滑に動かすことができる。 しかし、ストレスや運動不足、あるいは、同じ姿勢をずっととりつづけることなどによってファシアの状態が「悪化」することがある。 「ファシアが弾力性を失い、硬くなった状態で放置されてしまうと、ファシアどうし、あるいはファシアと筋肉がくっついて、筋肉が動かしづらくなります。やがてそれが積み重なってしこりなどになり、ついには痛みや原因不明の不調につながるのです」 (全文・続きはソースにて)…