全てのレス元スレ 1: ◆xa8Vk0v4PY:2022/06/06(月) 00:23:18.80 :Sev9O2YP0 『真夏』という単語を聞くと、何を想像するだろうか。 澄み渡るような青空、潮風が心地よい海、 友達と食べる氷菓子、浴衣を着ての夏祭り。 そういった夏の風物詩を何の疑いもなく思い浮かべられるのなら、 その人はおそらく、とてつもなく幸福だ。 彼女は違う。 脳味噌が腐るような暑さ、ところ構わず湧き出る蟲、 それによる苛立ちを隠そうともしない人々。 その上で自分は幸福であると周りに見せびらかそうと必死なリア充ども。 彼女は真夏を、毎年必ず自分に降りかかる災害と考えていた。 湿気により、普段よりよく見るようになる『トモダチ』。 それだけを心の支えにし、彼女はこの数ヶ月をひっそりと・・・ 『キノコ』のように、耐え忍んでいた。…