1: 2025/09/29(月) 14:22:16.41 ID:sSgUGoKi ある日、ないはずのものが見えるようになった。軽度認知障害を告知された山本學さんは運動療法に励み、「治った」と言われますが─。今、山本さんは病気とどう向き合っているのでしょうか。 お話を伺ったのは 山本 學さん(88歳) 俳優 やまもと・がく1937年生まれ。俳優座養成所を経て、57年にデビュー。 「白い巨塔」の里見医師役など多くのドラマや舞台に出演する。 2022年、認知症の前段階であるMCI(グレーゾーン)と診断されたが回復し、今も第一線で活躍中。 認知症とともに生きる。どこまでも自分らしく 「こういう取材をお受けして言うのもおかしいけれど、僕は『ボケたっていい』とは思いません。認知症はやっぱりこわいし、ボケないに越したことはないですよ」 おっしゃるとおりで、何だか申し訳ない気持ちになる。ただ、と山本學さんは続ける。 「認知症になったことを否定したり隠したりしても、いいことはないと思うんです。病気を『なかったこと』にすると、進んでいく症状にも目をつぶってしまう。努力すればやれることはあるのにね」 壁に丸や三角が現れる。これはもしかして認知症!? 病院で詳しく検査をしたところ、レビー小体型ではないものの、軽度認知障害と診断されたのだという。MCIといわれる、明らかな認知症に至る一歩手前の状態である。医師の指導のもと、熱心に運動療法を続けたという。「いわゆる筋トレです。スクワットを50回とか1分間の片足立ちとか、体が『もうやめてくれ!』と悲鳴を上げるギリギリまで追い込む。認知障害の人は感覚の神経が脳につながっていないことが多いので、運動で脳に刺激を与えるのです」運動すると頭がスッキリするのが実感できた。きまじめな山本さんは頑張りすぎて12キロもやせ、肋間神経痛や心不全を発症してしまう。「やりすぎちゃった(笑)。でも、おかげで医師からは正常値に戻ったと言われました。MCIから認知症への進行は7年ぐらいとされているから、ほうっておいたら本格的な認知症に進んでいたと思います。今も歩くときは漫然とではなく、かかとからしっかり地面を踏むことを意識しているんですよ」…