1:ひぃぃ ★:2024/02/26(月) 20:00:00.72 ID:JPLZJ+h99.net ■この記事をまとめると ◇かつてはターボエンジンよりも自然吸気エンジンのほうが低燃費というのが常識であった ◇ターボエンジンは熱効率に優れていたが効率のよい制御ができていなかった ◇最近は制御技術が発展したほか、ダウンサイジングターボの登場で低燃費化に貢献している ■NA=低燃費の認識はもう古い? 「常識」という言葉は基準があいまいなので、あまり使いたくないが、自動車業界におけるコンセンサス(≒ユーザーの共通認識)を手短に表現するのに「常識」という二文字が便利に使われているのは事実だ。 とはいえ、そんな常識も時代によって大きく変わってくる。ここでは「ターボ」という言葉から連想するであろう常識について、振り返ってみたい。 日本車に初めてターボエンジンが登場したのは1979年、元号でいうと昭和54年のことだ。栄えある国産初ターボを搭載したのは日産の高級モデル「セドリック/グロリア」で、2リッター直列6気筒「L20」エンジンにターボチャージャーをプラスしたものだった。 その後、元号が昭和から平成に変わるころ、すなわちバブル経済全盛期の前後は、国産車におけるターボ全盛期でもあった。先頭を走っていたのは三菱自動車で、軽自動車から大型セダンまでフルラインとなる「ターボ」ラインアップを揃えてみせた。 国産ターボのトップランナーである日産も、コンパクトカー「マーチ」にもターボを設定するなど1980~90年代は、どのメーカーもターボエンジンが幅広く設定されていた。 当時のクルマ事情を示す映画の名作『私をスキーに連れてって』といえば、2リッターターボを積むトヨタ・セリカGT-FOURを思い浮かべがちだが、じつは主人公が乗っていたのは同じトヨタでもエントリー系モデルの「カローラIIリトラGPターボ」。カローラIIに1.5リッターターボエンジンが載せられていたのが、この時代だったのだ。 前置きが長くなってしまった。この時代、ターボエンジンの常識は「パワフルだけど、そのぶん燃費が悪い」というものだった。 日本初のターボエンジンの認可を受ける際、日産は省燃費技術として申請したという裏話もあるが、現実として燃費が良いとはいえないシロモノだったのだ。 ■ダウンサイジングターボの登場が状況を変える あらためて、ターボという仕組みを整理すると、排ガスの熱エネルギーによって風車をまわし、その反対側についているコンプレッサーで吸気を圧縮(過給)することで、自然吸気エンジンよりも多くの空気をシリンダー内に送り込むというものだ。 熱エネルギーの再利用という点においては、たしかにエンジン全体としての効率はよくなるはずだが、しかし昭和から平成にかけてのターボエンジンには、そうしたエコ要素は感じられなかった。 その背景として、過給することのメリットを燃費ではなく、パフォーマンス(出力)に振っていたというのもあるが、技術的には緻密なノッキング対策が難しかったという点が挙げられる。 ノッキング(異常燃焼)を防ぐために、エンジンの圧縮比は下げ気味となっていたし、燃焼室の温度を燃料冷却によって下げるために多めの燃料噴射となっていた。さらに点火時期についても安全マージンを考慮して、遅めとなっていた。 実際、当時のターボエンジン車をコンピュータチューンして、点火マップを進角方向に書き換えると、「パワーが増した上に、日常燃費もよくなった」なんてことも珍しくなかった。もちろん、これはマージンを削ったゆえの結果でもあるが、そのくらい安全方向に振られていたのだ。 まとめると、エンジンを守るために過給することで得られる熱効率のメリットが完全に相殺されていたといえる。そのため、「理論上ではターボエンジンは熱効率がいいはずなのに、実際の燃費はよくないよね」というのが常識となっていた。 そんな昭和の常識が変わったきっかけとしては、ガソリン直噴技術が生まれたことが大きい。前述したように燃料冷却によって燃焼室温度を下げる際、シリンダー内に直接ガソリンを噴射する直噴技術というのは無駄な燃料を噴かずに済むというメリットがある。 (以下略、続きはソースでご確認下さい) 2024年2月25日 11時40分 WEB CARTOP 画像…