1: 鉄チーズ烏 ★ paKOvQQn9 2025-09-10 18:19:48 9/10(水) 12:01配信 東洋経済オンライン 日本でサービスを開始して10周年を迎えたネットフリックスが、9月4日に東京・成城の東宝スタジオで関係者を集めて記念イベントを開催した。10年前、日本法人の代表だった現共同CEOのグレッグ・ピーターズ氏は流暢な日本語で、感慨深げにこれまでを振り返ったうえで、「新たな10年へ向けてスポーツライブ配信に力を入れる」と宣言した。 これに先立つ8月26日、ネットフリックスは2026年のWBC(ワールドベースボールクラシック)を独占配信すると発表していたが、冒頭の10周年イベントを受けて独占配信をめぐる一件が再燃。スポーツマスコミを中心に「WBCで野球人気が盛り上がったのは地上波テレビで誰でも見られたからだ。野球に子どもたちが興味を持たなくなる」といった異論反論が沸き起こった。 イベント当日夜のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」では、ピーターズ氏に「WBCの試合は会員だけに提供されるのか、ほかの配信方法も考えているのか」と質問。同氏は「ネットフリックス会員だけに提供される」ときっぱり答えた。 この質問は、「WBCの一部の試合は会員以外も無料で見られるようにしてほしい」との声に応えたものだろう。だが、大金を使って得た独占配信権を、ネットフリックスが無駄にするはずがない。 ■「地上波中継」と「野球人気」をつなげることの矛盾 「WBCを無料で地上波で見せないと野球人気がしぼむ」との意見には多くの矛盾がある。 2023年のWBCの熱狂で野球全体の人気が高まったなら、日本シリーズの視聴率に影響が出たはずだ。だが、日本シリーズの関東地区での平均個人視聴率(各試合の個人視聴率を足して試合数で割った数値)は2021年が5.2%、2022年が5.9%だったのに対し、2023年は6.5% 、2024年は5.9%と、2023年以降も上がったとはいえない。 「WBCを無料の地上波テレビで」にことさらこだわるのは、その昔、読売ジャイアンツのホームゲームを日本テレビが独占中継していた記憶によるものだと思われる。スポーツマスコミには当時を知る中堅以上の記者が多く、野球に思い入れがあり、その人気を地上波が支えたことが忘れられないのではないだろうか。 そんなことを書くのは、私が野球に興味のない子どもで、野球のせいで毎週楽しみにしているアニメの放送が遅くなったり、見られなくなったりした記憶を抱えているからだ。どうしてこんなに野球に振り回されないといけないのかと、子どもながら腹を立てていた。 だが、インターネット配信という選択肢が出てきた今、終了時間が見えない競技の中継ほど、タイムテーブルに沿って進行するテレビ放送に向かない形態はない。 アメリカではすでに、さまざまなプロスポーツの試合がネット配信に移行している。日本でも、サッカーのJリーグは2017年からDAZNによる配信が行われるようになった。開始当初は議論になったが、時間の経過とともに“収まる形”に収まった。WBCだけとやかく言うのは、一部のスポーツマスコミと球界関係者の野球への偏った思い入れでしかない。 ■野球を「次世代につなげる」ために必要なこと 8月28日配信の記事「『ネトフリに憧れるのはやめましょう』 WBCを逃した日本のテレビ業界が今こそやるべき《過去との決別》」で示したように、2023年のWBC決勝戦の視聴者は65歳以上の高齢者が中心。普段のテレビで大谷翔平の活躍を楽しみに見てきたお年寄りが、世界を相手に大活躍する大谷に拍手喝采したイベントがWBCだったのだ。 高齢者のコンテンツを高齢者中心のメディアで見せることが、どれだけ次世代の野球人気につながるというのか。 例えば、9月7日夜に阪神タイガースのセ・リーグ優勝が決まったが、その試合は地上波テレビで放送していなかった。4年に1度のWBCを地上波で見せるより、こうした日本のプロ野球の注目試合を少しでも多くの人が見られるようにしたほうが、野球人気の拡大にはよほど重要ではないか。 2026年のWBCでは、配信サービスになじみのなかった高齢者が、仕方なく孫に頼んで月額890円でネットフリックスに契約して、大谷を応援し続けるのだろう。一方で、子どもたちは親がとっくに加入しているネットフリックスでライブ配信としてWBCに接する。前回はテレビ中継だったから見なかったが、自分がなじんだネットフリックスで初めてWBCを見る子どももいるだろうし、その中から20年後の野球界のスターが出てくるかもしれない。 (以下略、続きはソースでご確認下さい)…