1: ネギうどん ★ Pi1E0SiN9 2025-08-24 11:09:11 「キャラはとりあえず作る」武論尊流の“深み”を出すテクニック 世界中にファンを持つ漫画『北斗の拳』。原作・武論尊、作画・原哲夫のタッグが生み出したこの名作は、連載終了から35年以上が経過した今も、読者の心をつかんで離さない。そんな『北斗の拳』の物語を、武論尊先生はどのように紡いできたのだろうか。ストーリー展開の裏話や、好影響を生んだという作画担当・原先生との“いい喧嘩”について聞いた。(取材・文=関口大起) 『北斗の拳』の魅力といえば、豪快なアクションと熱いドラマ、そして人間味あふれるキャラクターたちだ。まずは、そのキャラクターについて掘り下げていきたい。 武論尊先生は、「キャラクターはとりあえず作ってあとから深みを出していくもの」だと語る。 「バリエーションが必要だから、毎回困るわけですよ。たとえば北斗四兄弟だと、最初はジャギを思いついて登場させて、次はどうしようかなって迷ってた。そしたらふと、『ケンシロウって“四郎”か……? じゃあ、あと2人出せるぞ!』みたいな感じ。原先生には、とりあえずデカいやつと細いやつをシルエットで描いてくれって伝えて(笑)。それがラオウとトキになったわけ。俺はうそが得意だからね(笑)」 先生は『北斗の拳』の多くの展開を“場当たり”だと笑うが、その手法で読者の心を震わせ、今もなお読み継がれる名作を生み出したのだから恐ろしい。しかしそれができたのは、先生がもっとも重要視する「読者へのサービス精神」と言う軸をブラさなかったからだろう。 「シュウっていう目に傷があるキャラクターがいるでしょ。あれも、ケンシロウのために両目をつぶしたなんて後付けですからね。最初はまったくそんなつもりなかったから、そのエピソードで話がうまくまとまっていったとき、自分でも驚きましたよ。『すげえな、俺』と(笑)。でも、そうやってドラマを足していくとキャラクターが自然と立って深みが出てくるの」 書きたいのは読者の“琴線に触れるもの”。犠牲の心や人のための行動は、その基本だと先生は言う。そして、それが書ければストーリーやキャラクターは魅力的になっていくそうだ。 「ケンシロウの胸の7つの傷だって、元はただのファッションですからね。シンに傷をつけられる展開を書いたとき、編集者にも『うそをつくにも程がありますよ』なんて言われたね(笑)。でも、すごく印象的なシーンになったでしょ」 続きはソースで…