1: 七波羅探題 ★ URcdrQKK9 2025-08-14 21:17:55 外国人をないがしろにする「日本人ファースト」を掲げる参政党をはじめ「違法外国人ゼロ」(自民党)、「治安と国籍制度の適正化」(日本維新の会)、「移民政策の是正」(日本保守党)と、7月20日投開票の参議院議員選挙が外国人を排除する差別政策を各党が競い合う異常で危険な事態となっている。 街頭演説やポスター、選挙公報、政見放送を通じて「外国人が優遇されている」「治安を悪化させている」というデマがまき散らされている。人々の経済的な不満や不安につけ込み、外国人をスケープゴートにして支持を集めようと謀るのは極右の常套手段だが、経済政策の失敗という政治の責任は覆い隠され、本来果たすべき人権を守り差別をなくす政策が遠のくばかりか、マイノリティが命の危険にもさらされている。 こうした幾重にも倒錯した状況に対抗するため、外国人の人権擁護や難民支援に取り組む8団体が7月8日、会見を開いて緊急共同声明を発表した。「外国人が優遇されているというのは根拠のないデマ」「政府や国会は人種差別を禁止し終了させる義務がある」という事実を突きつけ、政治による排外主義キャンペーンを批判した。 人種差別撤廃法の制定を目指す外国人人権法連絡会の師岡康子弁護士は「大前提として」と切り出した。「外国人は税金、社会保険料を払っている。それなのに選挙権もなく、意見を表明する権利が非常に制限されている。外国人の基本的な人権を保障する基本法すらない」と述べ、「優遇」とは正反対の現状を強調した。 排外主義の行く末は戦争 ヘイトスピーチやヘイトクライムは後を絶たず、在日クルド人に対しては子どもを標的にした集団暴行も起きている。だが、政党や政治家が差別を止める先頭に立たないばかりか、公正公平な民主主義社会をつくる場である選挙で差別を煽っている。師岡弁護士は「『違法外国人』という用語は外国人という存在が『違法』だと偏見を煽るもの。『不法滞在者』も、難民などさまざまな事情で在留資格がない人たちをひとくくりに『不法』とし、問答無用で排斥する」とそのやり口を批判。「日本人ファースト」についても「外国人というだけで『ファーストではない』『ないがしろにしていい』というメッセージを含んでおり、排外主義につながる」と断じた。 「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」の鳥井一平共同代表理事は「日本人の賃金が上がらないのは外国人労働者の責任だというが、そんな事実はどこにも見当たらない。労働組合の弱体化や労働者の使い捨てという発想が原因だ」と憤った。 生活困窮者支援を行なう「つくろい東京ファンド」の大澤優真氏も医療や生活保護で外国人が優遇されているというデマに「外国籍者が利用できるのは限定的で、優遇されていることはない」と断言したうえで「デマを基にした議論は社会を壊す」と警鐘を鳴らした。 師岡弁護士は「排外主義の台頭は共生社会を破壊し、戦争への地ならしといえる極めて危険なものだ」と強調し、こう呼びかけた。「マジョリティの日本国籍者が先頭に立つべきだ。外国ルーツの人々は声を上げたらますます攻撃されると大変恐ろしい思いをしている。社会をつくる第一の責任がある有権者が責任を持って変えるべきで、その人たちに届く報道をぜひお願いしたい」 8/14(木) 9:10配信…