1: 少考さん ★ wSeyxjiv9 2025-08-12 07:04:46 DNA研究が覆した縄文ライフの定説 いいかげん「家族幻想」はやめたら?(寄稿・譽田亜紀子):東京新聞 2025年8月12日 06時00分 有料会員限定記事 やっとここまできた──。 国立科学博物館(東京)で開催された特別展「古代DNA―日本人のきた道―」の会場で、私はそんな感慨を覚えていた。展示パネルには、血縁関係がない人々が同じ墓に合葬されている事例がDNA研究によって判明した、とあった。従来の考古学的仮説では、合葬されるのは親子やきょうだいなど血縁者だとされてきたが、最新の研究はこの仮説を覆したのである。 たとえば女性と子供が合葬され、「母子」だと想定されていたケースでも、2人に血縁関係はなかった。パネルには「縄文時代には集団を維持するために再婚や養子縁組など家族の再構築が頻繁に行われていたのだろう」と記されていた。 ◆「ショック」の反応に、私の方が「もやもや」 私は縄文時代を中心に、考古学の世界を一般の人向けに分かりやすく解説する本を出版し、講演活動をしている。拙著『知られざる縄文ライフ』の中では、「家族の形はさまざまあったはずだ」と書いた。縄文時代は今よりも死が身近だったので、血縁にこだわらない家族形態だったと考える方が自然だからである。 だが、これまでの考古学の世界ではそんな想定はなかったようだ。今回、血縁のない人々の合葬について「ショック」「もやもやした」と反応する男性考古学者のコメントを見かけた。それが「典型的な家族像」が壊されることへの抵抗感なのか、定説が覆された違和感なのか、真意は不明だが、それを目にした私の方が「もやもや」した。 各地の博物館や資料館には「縄文人の生活」の復元展示をするところがある。絵や人形で表現された家族像は「両親と子供2人」。祖父母がいることもあるが、まるで現代の核家族が縄文時代から続いているといわんばかりに、来... 残り 736/1447 文字…