元スレ 全てのレス 2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/08/15(月) 10:19:47.87 :x4B9mMvI0 「大丈夫だよね…うん」 もう何回鏡を見ただろう。少しでも可愛く見てもらいたい…なんて。 「わわっ、もうこんな時間!」 慌ててバッグを手に取って寮を出る。何とかバスに間に合って一息ついた。スマートフォンをつけるとメッセージの通知が1件。美嘉ちゃんからだ。 『美穂ちゃん、楽しんでくるんだよ!』 背中をトンと押された気持ちになる。たくさん相談に乗ってくれた友達に『うん、ありがとう!』と一言返信した。 バスが待ち合わせの駅に着いた。今、私の心臓をつついたらパチンと割れてしまいそうだ。見慣れない服装に身を包んだあの人が待っているのが見えた。駆け足になりそうな気持ちを抑えながら距離を縮める。 「あの…」 目深に被った帽子を少し持ち上げて声をかけた。 「お、お待たせしましたっ」 「おはよう、美穂」 名前を呼ばれてまた私のハートは膨らんだ。…