
1: 煮卵 ★ ZscJkZ6P9 2026-09-13 13:09:13 (前略) ■政治系YouTuberは何を見ているのか 2024年11月の兵庫県知事選の行方を左右したと言っても過言ではないソーシャルメディア上の「政治コンテンツ」。いったい、どんな人たちが、生み出しているのだろうか。投開票日から9日後の夕方、私(後藤遼太)のアドレスに、1通のメールが届いた。1時間半前にいくつかの政治系YouTubeチャンネルに取材依頼のメールを送っていたところ、その一つからきた返事だった。 「ご連絡いただき、ありがとうございます。内容承知しました。よろしくお願いします」 マスコミに批判的な内容の動画も多く投稿しているチャンネルだったので意外に感じたが、文面は丁寧で、取材に協力してくれるという旨が書かれていた。さっそく取材の日程を調整し、2日後にビデオ通話で話を聞くことができた。 取材に応じてくれたのは、奈良県在住のフリー動画編集者の男性(37)だった。 YouTubeのチャンネルを作ったのは、知事選の前年の夏のことだと話した。このころ、自民党の松川るい参院議員ら複数の議員が、フランス研修中にエッフェル塔の前で撮影したポーズ写真をSNSに投稿し、批判を浴びて炎上したという話題があった。男性はこうした政治家の振る舞いを、自宅でくつろいでいる時に、何げなく妻に愚痴まじりに話したところ、「政治なんて興味ないから、家でそういうこと言わないで」と怒られたという。 政治の話は外ではしづらい。でも、政治についてもの申したいことはある。「それで、モヤモヤを発散するためにYouTubeを始めたのがきっかけなんです」と男性は笑う。 ■「政治動画は、コスパがいい」 政治や時事ネタ、芸能やエンタメなどを取り上げたネットニュースの中から、気になったものを選んで自分の声で読み上げ、解説するという動画をアップし始めた。再生回数は数百回~数千回。「1000回に届かないと『スベったな』、5000回いくと『当たったな』という感覚」だったそうだ。自分がつくった動画にコメントがついたり再生回数が伸びたりすると嬉(うれ)しいし、ストレス解消になった。もともと、収益が目当てだったというわけではないと話す。 徐々に、どんな動画をアップすれば反応が増えるかを研究するようになった。 「バズっているチャンネルのサムネやタイトル、フォントを真似してみるなど、試行錯誤しました」 コンスタントに数千回程度再生されるようになると、月2万~3万円収入が入るようになった。このころから、見ず知らずの視聴者が、自分の作った動画に反応してくれるという、「YouTubeの魔力」に取り憑かれ始めたと語る。「家庭円満にもなるし副収入までついてくる。いいことしかありませんでした」 バズるために重要なのは、まずはタイトル。その時にどんなワードを使うと動画がバズりやすいかは、「分析ツール」を使えば単語ごとに点数化して教えてくれた。ツールには月数千円程度かかる有料のものもあったが、男性は無料のツールを使って自己流で分析を重ねた。 当時、政治界隈で最もホットだったトピックが、東京都知事選に出馬した石丸伸二・前安芸高田市長だった。石丸氏を好意的に取り上げるショート動画がSNS上に急激に拡散していた。男性も石丸氏関連のショート動画を数本作ったが、「日本の首都の知事が、実績のない石丸さんのやり方で大丈夫なのか」という疑問を持っていたこともあり、論調は石丸氏に対して批判的なものにした。案の定数万回再生のヒット作にはなったが、「石丸アンチなんですか」「通報します」などの批判コメントが殺到したため、すぐに手を引いた。 このころから、男性の周囲には政治系動画の「競合相手」が一気に増えたという。「政治動画のコスパがよく、再生回数を稼げるということにみんなが気づいたんでしょう」と男性は語る。男性のような「個人勢」だけではなく、運営や編集、ネタ探しを複数人で分担する「純然たる商業目的のグループ」も、動画を量産し始めていた。男性も一時期、こうしたグループに誘われたり、チャンネルを「有償で譲らないか」と持ちかけられたりもした。 石丸旋風が吹き荒れた2024年7月の都知事選が終わると、次のネタを探さなければならなくなった。男性が目をつけたのが、9月の自民党総裁選だった。9人が立候補する乱戦の中で、「経済政策で一番納得感があった高市(早苗)さん」に狙いを定め、ロング動画を大量にアップした。 続きは↓ [AERA] 026/9/13(日) 12:00…