「教育競争」により韓国の出生率が28%低下…「『地位不安』への執着が非効率招く」(ハンギョレ) 教育をめぐる競争に対する懸念が大きい国ほど、出生率が低く、低下速度も速いことが明らかになった。韓国の場合、私教育をめぐる競争がなければ、平均子ども数が30%ほど多かっただろうという推定値も公開された。 米バージニア・コモンウェルス大学のヨム・ミンチョル教授は2日、韓国銀行・経済政策研究センター(CEPR)・経済協力開発機構(OECD)の共同カンファレンスで発表した論文 「地位競争、集中育児、そして韓国の少子化」(キム・ソンウン世宗大学教授らと共同執筆)において、子どもの教育を他の家の子どもと比較する「地位競争」が、私教育(学習塾や習い事)への支出を社会的に過度な水準まで引き上げ、出生率を抑制するという研究結果を提示した。 ヨム教授をはじめとする研究チームは、比較動機の強さを反映したモデルを用いて、子ども1人当たりの教育投資と出生率を導き出し、世界価値観調査(WVS)の「教育への不安指標(子どもに良い教育を与えられないか不安)」を用いた国家間比較、および塾の深夜授業時間規制の地域別・時期別の変化を変数とした実証分析により、これを検証したと説明した。 分析の結果、地位競争が激しいほど私教育への支出は増加し、出生率は低下し、競争は世帯間で波及することが明らかになった。国家間の比較では、韓国、シンガポール、チリがこれに該当する代表的な事例として挙げられる。 (中略) 韓国では、低所得層が所得に占める私教育費の支出比率が高い(第1分位8.4%、第5分位5.1%)と分析された点も注目された。これに関連し、適切な規制を通じて高所得層の私教育費が減れば、地位競争の圧力が弱まり、それに伴って低所得層の私教育費支出も減少することが明らかになった。学習塾の深夜授業規制により、上位15%の世帯の私教育費が10%減少すれば、下位50%の世帯の私教育費支出の割合(平均6%)は0.4〜0.9ポイント低下することが分かったと、研究チームは明らかにした。 (引用ここまで) 「韓国で極端な少子化が進んだのは教育費の負担が大きいことが原因だと判明した」 え、いま? ……えっと、いまですか? まあ、論文としてまとめられるってことなら時間がかかってもしょうがないと思いますけどね。 韓国、台湾、そして中国(都市部)で少子化が進んでいるのは教育があまりにもきついからですよ。 上海とか合計特殊出生率が0.5〜0.6とかになってますからね。 勉強ができない子供にはほぼ将来がない。 ひとりの子供に向けられる教育費はどこまででも高騰するし。 そもそも「そんな人生を子供に体験させたくない」って考える親も多くなる。 その結果として韓国の合計特殊出生率は0.72にまで下落(去年は0.8まで回復)して、台湾のそれは0.7にまで落ちこんだわけです。 中国の合計特殊出生率は25年で0.97。 ちなみに韓国の大学進学率は75%前後。台湾のそれは95%。中国の都市部では80%超。 そして、ごくごく一部しか富を得られない構造は同じですね。 大企業で一定以上の成功を続けるしかない。 東アジアでもっとも合計特殊出生率が高くなっているのが日本だったりするんですよね(北朝鮮を除く)。 1.14で「高い」ってのもなんですが。 で、教育の状況を見てみると日本、台湾、韓国、中国で一番ゆるいのが日本なわけです。 X(旧Twitter)で「日本の学園アニメもので放課後に部活やっているとか信じられなかった。フィクションの中のものだと思ってた」って中国人が語ってたりしますが。 「強い教育を強いる社会であればあるほど子供は少なくなっていく」のが実際です。 中国はまだ農村部があるので、そこまで極端に下がらないって部分もありますが。 中国でも韓国の「N放世代」ように「恋愛・結婚を諦める十不青年」が問題になっています。 そういう意味では韓国は「東アジアの先進国」なのかもなぁ……。先に進みすぎて戻れなくなった的な意味あいで。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 韓国外食チェーンは日本で通用したのか? ── 華々しく日本上陸したKフード、その後は……」となっています。 また、楽韓noteメンバーシップを開いています。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 マガジンから移行していただけるようお願いします。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…