「演劇や美術をやるなら、うちが出すのは州立大学の学費分までだ」——39歳の高校教師が、進学を控えた娘に突きつけた条件である。就職に直結する専攻を選べば私立大学の学費を全額払う。創作系を選ぶなら、差額は自分で埋めろ。妻は「厳しすぎる」と言い、親族の多くは父親のほうが悪いという。海外の判定は——。 ※注:アメリカの州立大学は、その州に住んでいる学生(州内学生)には安い学費、州外から来る学生には高い学費を設定している。この「州内学費」は年におよそ1万〜1万5千ドル、1ドル150円換算でざっと150万〜225万円。一方、私立大学は年4万〜6万ドル(同600万〜900万円)が相場で、4年間だと差は2000万円を超えることもある。父親が「州立大学の学費分まで」と言っているのは、この安いほうの金額を上限にするという意味。 ※注:アメリカで言う「奨学金」は返済不要の給付型を指すことが多く、日本で一般的な貸与型(実質は借金)とは別物。返済が必要なほうは「学生ローン」と呼び分ける。投稿者が娘に示した選択肢は、この給付型を勝ち取るか、働くか、学生ローンを借りるか、の三つである。 投稿者の相談 ありがたいことに、妻と私は娘の大学の学費を全額出せるところまで用意ができています。問題は、娘が何を専攻したいかです。 娘が興味を持っているのは演劇や美術といった創作の分野。卒業後に安定した仕事の選択肢が多いとは思えない分野に、まとまった額を出すことには不安がある、と正直に伝えました。 実際に二人で座って、候補にしている専攻ごとに、就ける職業や想定される年収、求人の数まで一緒に調べました。調べた限りでは、かかる学費に見合うとは思えませんでした。 そこで娘に選択肢を出しました。安定した就職につながる道筋がはっきりしている専攻を選ぶなら、学費は私たちが100パーセント出す。創作系の専攻を選ぶなら、出すのは州立大学の州内学費と同じ額まで。娘は私立大学に行きたがっているので、その差額は給付型の奨学金を取るか、働くか、学生ローンを借りるかで自分に埋めてもらう。 理屈は単純です。教育には惜しまず投資するつもりですが、払えるからといって、見返りを一切考えずに払うべきだとは思っていません。 娘はこれを心底嫌がりました。「出せるお金があるのに借金させるのは不公平だし、大人になるスタート地点で自分だけ不利になる」と言うんです。私は「収入が追いつかない高い学位を持って卒業するのも、それはそれで不利になりうるよ」と返しました。火に油でした。 妻は私が融通が利かなすぎると言います。親族の多くも私のほうが悪いという意見です。大学は情熱を注げるものを見つける場所であって、将来の年収を最大化する場所じゃない、と。 その言い分は理解できます。ただ、子どもの夢を応援することと、白紙の小切手を渡すことは違うとも思うんです。 補足しておくと、私は39歳の高校の生物教師で、妻は医療の仕事をしています。裕福ではありません。運と、早めに計画を立てたことが重なっただけです。 (追記)実は300万ドル、日本円にしておよそ4億5千万円の遺産を相続しています。それで家のローンを完済し、生活自体はかなり切り詰めています。子どもたちはこの遺産のことを知りません。 私が間違ってる? 海外の反応 1. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍8,624) 職業を書いてくれたところで話が一気にひっくり返った。高校の生物教師と医療職? ここまでの書きぶりから、てっきり企業弁護士か会社経営者だと思って読んでいました。/そうなると分からなくなるんですよ。あなた自身、稼ぎを最優先にした職業選択をしていないですよね。それなのに、どうして娘さんにはそれを求めるんですか。 2. 海外の名無しさん(>>1への返信・投稿者は悪くない・👍2,373) 彼が選んだのは、家族を養えて、なおかつ娘の学費を全額用意できるところまで貯められた道ですよ。教師だから稼ぎを度外視した、という話ではないでしょう。安定というものの価値をいちばん知っている職業でもあります。 3. 海外の名無しさん(>>1への返信・判定保留・👍398) 立場を明かしておくと、私は美術の教授です。純粋芸術で食べていくのは年々難しくなっていて、AIの浸透でこの先さらに厳しくなると思っています。うちの甥や姪が3人、舞台系の学位を持っていて、二人は私立大学、一人は州立大学。全員よく働いたし、演劇やその周辺の仕事で食べようと本気で努力しました。それでも5年から7年で、地元の2年制の公立大学に入り直して医療系の資格を取っています。演技の仕事は今も続けていますが、副業としてです。どちらが正しいとは、私には言えません。 4. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍4,650) 本人の言葉を並べてみますね。「妻と私は娘の学費を全額出せる立場にある」「妻は私が融通が利かなすぎると言う」。これを一人で決めてはいけないでしょう。奥さんは明らかに違う考えなんですから。私が引っかかるのはそこです。/それと、就職のしやすさは確かに大事ですが、それを決めるのは学位だけじゃない。在学中に職務経験を積んで経歴を作るほうがよほど効きます。あとは成績。興味のない分野をぎりぎりで通過した人より、好きな分野でしっかり成績を取った人のほうが強いですよ。 5. 海外の名無しさん(>>4への返信・投稿者が悪い・👍571) 配偶者にも同じだけ決める権利がある、という点にはまったく同意します。うちは幸い夫と考えが一致していたけれど、片方が勝手に方針を決めてしまった家庭を何軒も見てきました。あとから必ず揉めます。 6. 海外の名無しさん(>>4への返信・投稿者が悪い・👍420) 本当にそう。出せるお金があって、娘さんが芸術をやりたいと言っているなら、手を貸してあげるべきでしょう。この機会が一生来ない人がどれだけいると思いますか。情熱を諦めてただの勤め人になって、目の光が消えていった人を私は何人も見ています。全員が真面目に会社勤めをするために生まれてきたわけじゃない。何かを作るために生まれてきた人だっているんです。娘さんの人生を、味気なくてつらいだけのものにしたいんですか? 7. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍3,576) 二重の意味であなたが悪い。/一つは、お金を使って娘さんを操ろうとしていること。本人がやりたいことではなく、あなたが承認できる選択のほうへ誘導しているだけです。/もう一つは、共働きの家庭なのに、奥さんにも同じだけの発言権があるはずだということ。「私と妻がいくら出すか」を、あなたが一人で決めている。書いていて気づきませんでしたか。/同じ家に住んでいる人たちの意見を、対等なものとして扱っているようには、どうしても読めないんですよ。 8. 海外の名無しさん(>>7への返信・投稿者が悪い・👍1,494) 三重です。300万ドルの遺産も相続していて、それで家のローンを完済している。しかも子どもたちにはその話をしていない。娘さんは、家の財政が本当はどうなっているのかを知らされないまま、借金するかどうかを選ばされることになるわけです。 9. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍1,659) 大学は職業訓練の計画表じゃありません。四年かけてどういう考え方をする人間になるかを決める場所であって、卒業後の初任給を最大化するための投資商品ではないですよ。そこを取り違えると、子どもは選択の練習をしないまま社会に出ることになる。 10. 海外の名無しさん(>>9への返信・投稿者は悪くない・👍736) じゃあ何なんですか。成人向けの、やたら高い夏合宿? 四年で数千万円かかるものを「考え方をする人間になる場所」で片づけられるのは、その数千万円を誰かが黙って払ってくれる立場の人だけだと思います。 11. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍687) 大学は職業訓練所じゃない、という理想はよく分かります。ただ、1995年くらいまでに進学した人は「学位がある」というだけで通用したんです。今は分野を決めた学位が要る。/私は1998年に、テキサスの広報会社を片っ端から回りました。ライス大学(テキサスの名門私立)の歴史学専攻で成績は最上位、大学の英作文の教科書に文章が載ったこともあるし、地元紙にも何度か書いています。それでも無給の研修生としてすら雇ってもらえませんでした。求められたのはコミュニケーション学の学位です。他の業界も似たようなもので、分野に合った学位と実務経験の両方を出せと言われましたよ。 12. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍1,644) 「うちが出せるのはここまで。それを超える分は自分で何とかして」と言えば、それで済んだ話です。経営学なら全額で演劇なら減額、という言い方をした瞬間に、支配的な父親になってしまった。教える仕事をしているなら、そこは分かっていてほしかった。 13. 海外の名無しさん(>>12への返信・投稿者が悪い・👍217) これです。私立の分や上乗せ分を出さないのは理解できます。でも専攻は本人に選ばせて、きちんと単位を取って進級している限りは払い続けるべきでしょう。条件をつけたいなら、専攻ではなく成績につければよかった。 14. 海外の名無しさん(双方ダメ・👍645) 冷静に考えてみてほしいんですが、この親子、どちらもお金の話を気持ちの話にすり替えていませんか。父親は想定年収という数字を持ち出しておきながら、実際にやっているのは専攻の値踏みです。娘さんのほうも「出せるんだから全部出して」で止まっていて、四年で二千万円以上を人に出させる話をしている自覚が薄い。私はどっちもどっちだと思います。 15. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍926) 言いたいことは分かります。ただ、長い目で見れば娘さんはあなたを恨みますよ。親の仕事は子どもの興味を育てることでしょう。お金はもちろんあなたのものですが、人生は娘さんのものです。それに、好きな分野なら最後まで走り切る可能性が高い。嫌いな学科に入れて途中でやめられたら、そのほうがよほどお金を捨てることになります。 16. 海外の名無しさん(>>15への返信・投稿者は悪くない・👍363) 投稿をもう一度読んでみてください。父親は州立大学の州内学費と同じ額までは出すと言っているんです。娘さんはその範囲で美術を専攻して、借金ゼロで卒業できる。彼女が求めているのは、その条件を飲まずに、もっと高い私立へ行くことですよ。話がすり替わっています。 17. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍505) どこに受かるかによると思う。ハーバードに入れるなら、美術系の学位でもまったく問題ないし、いい仕事にもつながります。/上位50校に入らない私立で演劇を専攻するなら、それは確かにお金の使い方として賢くない。/ただ、ここまで頑張って余裕のある立場を作ったのは、子どもに少しだけぜいたくをさせてやるためじゃなかったんですか。 18. 海外の名無しさん(>>17への返信・投稿者は悪くない・👍128) ぜいたくの中身がずれていると思います。/州立大学に借金ゼロで行けること。それがぜいたくです。学費の心配をしなくていい安定した子ども時代を過ごせたこと。それもぜいたく。在学中にアルバイトをしなくて済むこと。これもぜいたくです。彼女はもう、多くの人よりずっと安定した入口に立っている。/親に途方もない金額を払わせて、その先ずっと収入が低いままでいることを、私はぜいたくとは呼びません。25歳、30歳、40歳、50歳になったとき自分の暮らしがどうなっているのか。老後の備えができるのか。そこまで見てから決める話です。 19. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍397) つまり、収入の高い進路を選ばないなら借金を背負って卒業しろ、ということですよね。それに、今の時代に安定が保証された職業なんてあるんでしょうか。十年前に安泰と言われていた仕事が、今どうなっているか見てほしい。 20. 海外の名無しさん(>>19への返信・投稿者は悪くない・👍142) 州立大学に行けば借金なしで卒業できますよ。選択肢が二つしかないみたいな書き方をする人が多いけれど、この件には三つ目があるんです。美術を学ぶ、州立大学に行く、借金しない。それで全部成立します。 21. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍348) あなたのお金なんだから好きにすればいい。ただ、その結果として娘さんがあなたと関わりたくなくなっても、驚かないでくださいね。条件つきの援助というのは、受け取る側からすると自分に値札をつけられているのと同じですから。 22. 海外の名無しさん(>>21への返信・双方ダメ・👍478) 縁を切るという話を持ち出すのは、さすがに脅しに近いと思います。/もちろん父親の設計も雑です。専攻ごとに金額を変えるのではなく、最初から一律の上限額にしておけば、ここまで揉めなかった。/ただ、18歳が四年で数千万円の判断をするときに、親が数字を並べて一緒に考えるのは、そんなに異常なことでしょうか。この場は娘さん側に寄りすぎている気がします。私はどちらもダメだと思う。 23. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍326) 私は投稿者と同じ考えです。親に経済的な余裕があるからといって、その収入を受け取る権利が子どもにあるわけじゃない。お金を稼いで貯めるには自制心が要りますし、私は自分の子どもにもその感覚を身につけてほしい。大人になったときに、自分の足で立てるようにです。 24. 海外の名無しさん(誰も悪くない・👍224) 主専攻と副専攻を組み合わせる、という折衷案ではだめなんでしょうか。演劇を主専攻にして、就職につながる分野を副専攻に置く。逆でもいい。うちの子は演劇と理系の二つを専攻して、結果としてキャリアの入口になったのは演劇のほうでした。悪い人は誰もいなくて、二人とも自分の見えている選択肢を一つずつしか並べていないだけだと思います。 25. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍211) うちは両親の離婚がひどく揉めて、学費の援助を申請するには親の収入を書き込んだ書類が要るのに、父はそれに一切署名してくれませんでした。本人はいくつも学位を持った技術者だったのに。/結局、関係は修復しないまま父は亡くなり、私は大学を出られませんでした。今なら親の書類が要らない年齢になったので戻れるかもしれないけれど、大人になってから通い直すのは本当に大変です。お金の出し方は、そのまま親子の関係の形になりますよ。 まとめ 判定は「投稿者が悪い」が多数派だった。理由は大きく二つで、一つは共働きの家庭で妻がはっきり反対しているのに、支出の条件を父親が一人で決めてしまったこと。もう一つは、専攻ごとに金額を変えるやり方が、支援ではなく値付けに見えてしまうことである。「うちが出せるのはここまで、差額は自分で」と上限だけ示していれば、ここまで反発されることはなかっただろう、という指摘が何度も繰り返された。追記で明かされた4億円超の相続も、印象をかなり悪くしている。 一方で、州立大学の学費分は出すと言っているのだから、娘には借金ゼロで美術を学ぶ道が最初から残されている、という反論も強かった。払えることと払うべきことは別だ、という声も少なくない。あなたなら、子どもが選んだ専攻によって出す額を変えますか。それとも上限額だけ決めて、あとは黙って見守りますか。 元スレッド: 「私はおかしい?娘の専攻によって出す学費の額を変えると言ったんですが」(元投稿) The post 「演劇をやるなら州立大の学費分までしか出さない」娘に条件をつけた父、妻も親族も味方につかず… appeared first on 私が悪いの?【海外の反応】.…