小島秀夫「朝礼で1人指名して10分フリートークさせる。これを1年続けると”普通の人間”じゃなくなる」 ゲームクリエイター・小島秀夫監督が語る「創作現場で一番重要なこと」 あるプロジェクトチームでは、毎日、朝礼と終礼を実施している。 「今日の目標を一人ずつ話してもらい、コンセンサスをとります。 そこで何をするかというと、社員の顔色を見るんです。例えば辛そうな人がいると話を聞いて、 『あ、彼女に振られたんだ』とわかれば手も打てますが、定期的なリモート会議だけでは、なかなかわからなかったりしますから。 また、終礼では起こった問題や目標の達成状況を発表してもらうことで、できるだけ早く解決ができるように。 あと、朝礼では、“今日の一言”もやっています。 1日1人、順番に、こんなことがあったとか、こんな映画を観たなど、10分程度話してもらうのですが、 まず、プレゼン力のトレーニングになります。 また、順番は決まっているものの都合で出席できない人がいたりと突然順番が回ってくる場合があり、 そのために日々、アンテナを立ててネタをストックし、話をまとめておく必要が出てくるんです。 そういう目線を持って過ごしていると結構、世の中が見えてきますから。 さらに、ただ“映画を観た”という情報で終わらず、それを自分がどう思ったか、また、“自分は好きだけど興行的にはどうか? ”など、 クリエイターとしてどう思ったかを考えることが重要に。 情報と主観とプロとしての視点を一つの話に入れていくことを1年くらいやっていると結構、普通の人間ではなくなります。 いくらでもインタビューに答えられますよ」…