◇パ・リーグ 日本ハム5―7ソフトバンク(2026年8月5日 みずほペイペイD) 勝敗に直結したプレーばかりが、クローズアップされるのが世の常。しかし、敗戦の中でもまばゆい光を放った選手はいる。日本ハム・金村尚真投手(25)だ。苦しい試合展開の中、執念のロングリリーフで一時同点に追いつく流れを呼び込んだのは間違いなく右腕だった。 「良い意味で割り切れた。四球を出して流れを悪くするのはダメだと思い、丁寧な投球を心がけて3回を投げられたのは良かった」 出番は3点ビハインドで迎えた3回だ。先頭の牧原大に、いきなり右前打で出塁を許すも冷静だった。続く川瀬を二ゴロ併殺。「あそこが一番良かったところかなと思いますね。しっかりと(内角直球を)投げ切れた」と言う。最後は野村勇を左飛に仕留め、序盤はバタついていた試合をしっかりと落ち着かせてみせた。 4回は1死から正木、周東を連続の見逃し三振。中軸から始まる5回は近藤、栗原、柳田を3者凡退と完璧に封じた。「真っ直ぐで押せるところは押そうと、(捕手の)進藤も考えていたと思う。そこで甘いところに行くのではなく、しっかりとコースを突けたのが良かった」と振り返るように、3回を打者9人と完璧に抑え、6回の一挙3得点を呼び込んだ。 今季序盤こそコンディション不良で出遅れたが、先月11日の西武戦から7試合連続無失点を記録。イニング途中、回またぎ、火消しと難しい登板も難なくこなしてきた右腕は「体のコンディション的にも良くなってきているし、最初に比べたら本当に天と地の差。そこは本当にトレーナー、コーチ陣に感謝したい」と、表情を緩める。 新庄監督も「金村君が中にいてくれるとロングできるので」と絶大の信頼を置く。もちろん、金村自身は先発へのこだわりは捨ててはいないが「今日みたいな展開はある。長いイニングを投げることで、他の投手の負担も減ると思うし、こういうポジションは限られた人しかできない。まあ、あまり評価はされないでしょうけど」と、苦笑いを浮かべる。 先発への思いを押し殺し、今だけはチームに必要とされる場所で献身的に腕を振る。金村のような縁の下の力持ちの存在が、チームを支えている。…