
1: ばぐっち ★ 2023/09/02(土) 12:31:22.66 ID:??? TID:BUGTA 作家・北原みのりさん 最近、「立ちんぼ」という言葉を「字面」で見ることが続いていて、衝撃を受けている。昭和の古い差別的な小説というわけでもなく、若年女性たちが置かれている性搾取問題に関する報道や、そのコメントの中でフツーに使われはじめている印象を受ける。 先日は、20代の女性タレントが、 「立ちんぼ女子ってよく聞くけど、路上=春なんですよね。立ちんぼ女子っていうと、ちょっと軽く聞こえちゃうというか。本当はダメなことなんですけどね」 とコメントしていたことがネットニュースで流れてきた。一文一文にひっかかってしまう。 「立ちんぼ女子ってよく聞くけど」→ よく聞くんですか? そうなんですか!? と焦り。「立ちんぼ女子っていうと、ちょっと軽く聞こえちゃうというか」→ え? 軽く聞こえちゃうんですか? 「立ちんぼ」って、すごい重たい差別語じゃないの? と焦り。「本当はダメなことなんですけどね」→ 本当はダメなことって、どういうことですか? みんな良いと思ってやっているということなのですか? と焦り、混乱である。 「立ちんぼ」。私はこれまでの人生で一度も「立ちんぼ」という言葉を「音読」したことがなかったことに、先日、このことについて友人と話した時に気がついた。「立ちんぼ」と言いながら、胸が締めつけられるような気持ちになった。まさか「立ちんぼ」が、「食いしんぼ」とか「さみしんぼ」とか「おこりんぼ」みたいな「軽い」言葉になるとは。「女子」とか「女性」とかをつけることで、まるで新しい社会的現象のような雰囲気の言葉になるとは。こんなふうに、言葉が持つ歴史が軽々と消えてしまうとは。 その言葉が2020年代の日本でフツーに使われるようになったのは、間違いなく、歌舞伎町を中心に若年層に対する性搾取が急増しているからだろう。路上に立ち、買春者たちと直接お金の交渉をする若年女性たちの姿は、ここ数年、幾度もメディアで報道され「社会問題」として語られてきている。まるで「プロの店に属して働くのはプロフェッショナルな労働」であり、「店に属さず男と直接交渉するのは法的にも倫理的にも安全上でも問題のある行為」のように報じられてきた。 何が問題なのだろうか。 女性たちが売ることが? 女性たちが店に属さず路上で売ることが? 女性たちが直接男性と交渉することが? なぜいつも、売る女だけが問題になるのか。…