
そちらの実家では、いとこの母方の祖父母が住んでいたのだが祖父を亡くしてから祖母がボケ始め、大量の料理を作っては自分でも食べずに腐らせるのに「腐ってないのよ!」と捨てずに溜めこむようになったらしいどれだけ悪臭がしようがカビが生えようが「砂糖が入ってるから腐らないの!」「火を通せば腐らないの!」と主張それでいて食べるのは「年寄りが食べるワケないでしょうが!」と徹底拒否特に正月など最悪で、誰も食べない黒豆の砂糖醤油煮込みを圧力なべにひとつ作っては一日にひと粒(一食ではなく)しか食べず、十日もするとそのひと粒も食べないのに絶対に捨てるのを拒否して、腐っても春まで鍋ごと溜めこむ見かねて捨てれば親の仇のようにガタガタガタガタ喚き散らしご近所に聞こえる声で「アタシが飢え氏にしたらアンタたちのせいよ!」とまで叫ぶので義伯母はある日突然「任せた」と書き残していなくなったボケているとはいえ祖母を見捨てられなかったいとこは同居を続けたが年齢は隠せず、体調を崩した祖母は要支援になり、歩くのが不自由になりおむつを欠かせない体になってしまったこれなら料理なんかしなくなるだろうといとこは油断していたが、昨年末、自分の歯医者に行って帰宅したら要支援でおむつ常備でボケている祖母が、直径30センチの寸胴鍋に大量の黒豆を煮詰めていた「これで来年一年食べつなげるわー」とほざいたのがいとこの限界家中のあらゆる食材を全てご近所や親戚(うち含む)に送りつけ、その黒豆の他に食べられる物をなくして「そのゴミを始末しなければ何も食べさせない!」と宣言した祖母は鼻で笑って、もちろん黒豆は食べずに他の食材を探したが家の中、少なくとも祖母が手の届く高さには何も見つけられずご近所にはいとこが「手出し無用」と触れ回っていて黒電話の使い方しか知らない祖母では現有の電話機を操作できず音を上げた祖母は仕方なく黒豆を何粒かだけ食べたが、いとこは他に水しか口にさせず年の暮れが来て年が明けても、他の何も食べさせなかったいとこ本人は外食していたので、見かねたご近所さんからの通報で親戚とか民生委員とか地域包括センターの職員とかが来たのだが冬場とはいえ常温で2週間放置した黒豆を突き出され「食べなさい」と言われたら、誰もいとこを注意できなかった(もちろん誰も食べなかった)ようやく警察も呼ばれたが、当然黒豆は食べずに「捨てなさいよ」と勧めたので祖母は「アンタもアタシが氏ねばいいと思ってるのね!」と大暴れ結局「祖母の鍋釜は全て始末、二度と料理をさせない。作ったら責任とって食べ終わる」との誓約書に親戚と民生委員が署名して(第三者が不可欠といとこが主張)、黒豆は鍋ごと廃棄された一件落着とうちにも連絡があったので、預かっていた食材を返そうとしたが「食べられるならどうぞ」とのことだったので、お礼を言って美味しくいただいた…