神奈川県藤沢市の「ノビシロハウス亀井野」は、20代から90代が暮らす多世代共生型アパートで、高齢者と若者が支え合う“新時代の賃貸住宅”として注目される。住人たちは月に1回のお茶会などで交流し、世代を超えた温かいコミュニティを築いている。高齢者のひとり暮らしが増える中、賃貸入居の困難や孤立の問題を解消するこの仕組みは、若者にもメリットがある。高齢者の見守りやお茶会参加で家賃が7万円から3万5000円に半額になるほか、若者は他者との関わりから幸福感を得ている。全国で高齢者人口が過去最多の3625万人に達し、2050年には32道府県で高齢者のひとり暮らし世帯が20%を超えると予測される中、こうした取り組みが重要だ。ノビシロの鮎川沙代代表は、高齢者が自由に住まいを選べる社会を目指すと語る。今では入居待ちが出るほどの人気で、老後の新たな選択肢として期待されている。…