1: 煮卵 ★ Z2ZRskJj9 2026-03-03 09:33:29 ◼人手余りで深刻化した「非正規雇用問題」 たった二十数年前にもかかわらず、現在からは想像しづらいが、人手は余っていた。不況の中、2000年代半ばまでは20%以上、後半でも15%前後の大学生が進路未定のまま卒業していた。低賃金で働く若い労働力がどんどん供給されていたのだ。 宅急便の会社が「時給の高い深夜の荷物の仕分作業の人手に困らない。昼間の仕事があっても収入の足りない人や、家族が寝ている間にとアルバイトに来る女性もいる」と言っていたのだ。 横浜市の職員にも、息子や娘が大学を卒業したものの就職できず、アルバイトを転々としているという人が何人もいた。非正規の不安定な雇用の中で辛い経験をして心が擦り減り、働く自信を失う人もいた。特に女性の場合は家にいても「家事手伝い」ということで課題視されにくい。 保育園に通う世帯でも、両親ともに非正規雇用という世帯も目立つようになっていた。同じ子育て世帯の中の経済格差がはっきりと見えるようになり、経済的に不安定で疲れている親がいる、子どもにも影響が出ていると心配する園長たちの声も聞いた。 そんな状況にもかかわらず、就職氷河期に翻弄されてきた団塊ジュニアなど若い世代への支援は理解を得るのが難しかった。不安定雇用やアルバイトを転々としているのは、定職に縛られたくないという若い世代のわがままだと受け止められた。 ◼少子化の背景には「女性の経済問題」もあった もちろん、氷河期世代でも特に男性では30代になると転職によって安定した雇用を得ている人も多くいる。だが、いつ生まれ、いつ学校を卒業し、職探しをするかを人は自分では選べない。時代に翻弄された団塊ジュニアやポスト団塊ジュニアの直面する問題が、「個人の責任ではない」と社会が気づくには、リーマンショック後の年越し派遣村まで待たなければならなかった。 だが、その時点でも、非正規・低賃金の女性の問題は認知されにくいままだった。「女性は結婚すれば、経済問題は解決する」として、長く女性の問題は見過ごされてきたのだ。 企業は人を安く働かせ人件費コストを下げ、なんとか生き延びたが、日本経済は「失われた20年」の低迷から抜け出せずにいる。そして、1975年生まれ(2026年に51歳になる)の日本女性の約3割が生涯無子となった。この無子比率は世界1である。 2000年代に出生数の回復ができなかったことは、2030年以降の日本のさらなる少子化を招いている。目の前の若い世代を安く使い、結婚や子育てへの希望を失わせた社会は、自分たちの未来の可能性を壊していたのだ。 そして、いまよりさらに少子化と人口減が進む2040年に団塊ジュニア世代は、いよいよ高齢者となる。その時には今より人口は1000万人以上少なくなり、高齢化率は約35%になると予測されている。今から14年後への準備と覚悟は私たちにあるだろうか。 続きは↓ [現代ビジネス] 2026.03.02…