
1: ななしさん@発達中 2024/05/30(木) 02:42:11.22 ID:qXcWYOI/9 【研究】うつ病、統合失調症、双極性障害はヒトゲノムに存在する古代ウイルスと関連している私たち人間のゲノムの少なからぬ部分が、古代のウイルスに由来している。最新の研究によれば、こうした古代ウイルス由来のDNA配列が、脳の機能や精神の健康を左右しているそうだ。 英キングス・カレッジ・ロンドンをはじめとするグループは、人間の脳内で発現している古代ウイルス由来のDNA配列を調べ、それがうつ病・統合失調症・双極性障害といった主要な精神疾患のなりやすさと関係していることを明らかにした。 このことは、役に立たないジャンクDNAとみなされていたものが、脳内で重要な役割を果たしているであろうことを示しているという。 ■ヒトゲノムの8%を占める古代ウイルス由来のDNA配列 私たち人間が持つDNAの約8%は、じつは大昔に感染したウイルスから手に入れた遺伝子配列で構成されている。こうした配列を「ヒト内在性レトロウイルス(HERVs)」という。 そもそも「レトロウイルス」とは、感染した細胞のDNAにその遺伝物質を挿入するウイルスのことだ。 私たちの祖先は、進化する過程で何度も何度もこのウイルスに感染してきた。これが精子細胞や卵細胞に感染したような場合、その感染者の子供にもレトロウイルスの遺伝物質が受け継がれることがある。こうしてヒトゲノムに組み込まれたのがHERVsだ。 ■ヒト内在性レトロウイルスは当初役立たずとみなされていた (中略) ■古代ウイルスは精神疾患に関連していた ヒトゲノムに組み込まれた元ウイルスのDNA配列がこれほどさまざまな役割を担っているのなら、それが精神に影響することはないのだろうか? キングス・カレッジ・ロンドンなどの研究チームはそれを知るためにまず、およそ800の脳サンプルを対象に、私たちの頭の中でHERVsがどのように発現しているのか調べてみた。 その結果特定された脳内HERVsの発現を左右するDNA変異を、何百万人もの遺伝的な違いを比較した大規模研究と照らし合わせてみた。 こうして明らかになったのが、4つのHERVsの発現が、主要な精神疾患になりやすい遺伝子と関係しているということだ。 具体的には、2つのHERVsの発現は統合失調症と、1つは統合失調症と双極性障害の両方、もう1つはうつ病と関係していたのだ。 古代ウイルスは脳内で重要な役割を果たしている 今回の研究によって、HERVs が脳に影響しており、精神疾患のなりやすさに関係していることが初めて明らかになった。 HERVs は当初考えられていたよりもずっと、重要な役割を脳内で果たしているらしいということだ。 とはいえ、精神疾患にはさまざまな遺伝子が関与しており、HERVs はその一部でしかない。その具体的なメカニズムを解明するには、さらなる研究が必要になる。(全文・続きはソースにて)…