
1: 名無しのがるび 2025/12/10(水) 18:38:45.86 ID:??? TID:ma555 結婚した人は、いまでも結構な割合で「家を買いたい」と言う。地方住まいの夫婦だと、その割合がさらに高まる。哺乳類の生態に根づいた考えなのだろうか。子どもを産んで、安全に育てるのは親の役目だ。そのために家=巣を、「安定したもの」にしたいという本能が働くのかもしれない。 それによく聞くのが、「賃貸は家賃が勿体ない」という意見だ。しかしそれは家を持つことの危うさも、人生の意味をも全く理解していない人の考えだ。 僕も結婚していた頃、当時の妻の願いで、家を買った。だが2年ほどで離婚してしまい、さっさと売り払った。物件としては良かったので、ほとんど損しなかったのは救いだ。 その経験があるからではないが、持ち家論には、まるっきり同意できない。 平成が終わったいま、家を持つ必要性はどこにもない。むしろ、数千万円ものローンを組むことは、高い確率で破綻するリスクを抱えるようなものだ。 まず持ち家には、固定資産税がかかる。ローンの金利もとられる。建物の上物の価値は年々減価していく。比較的安定していると言われる地価にも、景気によって大幅な変動リスクがある。 快適な生活空間を保つために、壁や屋根、水回りなど、いくつもの消耗箇所のメンテナンスを続けていかねばならない。また持ち家は、ライフスタイルの変化への対応が困難だ。 世帯の中心である父や母が若いうちはいいけれど、高齢になれば平気だったはずの廊下の小さな段差や階段が、だんだん辛くなってくる。いずれ転倒防止のバリアフリー化の手間がかかるかもしれない。 30代ぐらいの感覚で選んだ(または新築した)家に、数十年後もそのまま気持ちよく住み続けられる可能性は、かなり低いはずだ。 持ち家の最大のデメリットは、移動の制限だ。 一度家を買ったら、簡単には引っ越しができない。先述のような不具合に耐えられなかったり、天災などで修復できなかったり、隣人トラブルに巻きこまれたりした場合でも、すぐ売れなければ、我慢して住み続けねばならない。もしくは一生、その家に住み続けなくてはいけない悲惨なパターンも、ありえるだろう。 時代は、激しく変化している。 収入や健康状態、家族関係、すべて一定の状態で継続される保証はないのだ。天災に遭ってしまう不運からも、日本に住んでいる限り、完全に逃れることはできない。そのような情勢にあって、移動のきかない持ち家の所有は、かなり大きなリスクだ。 快適な住まいが欲しいなら、フレキシブルに移動していこう。ライフスタイルに応じて、賃貸住宅を次々に替えていくのが、一番の方法だ。 詳しくはこちら…