1: 少考さん ★ 1NWiXFNq9 2025-11-30 10:45:52 【写真】「人間が優先で何をしてもいいとなったら、世の中はおかしなことになる」「クマがいる自然を自慢してもいいんじゃないか」北海道・知床で揺れるクマの保護・駆除論争、現地獣医が語った自然観【現場ルポ】|NEWSポストセブン 環境省によれば今年、クマによる国内の人身被害は過去最多となっているという。世間では「駆除」を求める声が日増しに大きくなっているが、北海道・知床でヒグマに関わる人々の中には、今こそ「保護」を訴える主張も根強い。その真意や自然観とはどのようなものか。ノンフィクションライターの中村計氏が迫った。(文中敬称略) 「クマが平和に暮らせる場所」 知床は2023年に未曾有のクマの大量出没を経験した。これまでは68頭が最多だったが、その年は185頭も駆除しなければならなかった。 この地獄を経験してからは、問題個体を捕殺するだけでなく、根本的にクマの数を減らさなければならないという「頭数調整」論が出てきた。 それを最初に提案したのは、羅臼町役場でクマの管理に当たっている田澤道広だ。 「問題個体の駆除だけでは、もう限界がきていると思うんです。数年先、また同じような大量出没が起きるかもしれない。それだけは避けたいんですよ」 大量出没したとき、DNA鑑定の結果、それらは岬の突端、ゾーン1からやってきたクマが多かったというデータもある。そのため、もはやゾーン1というクマの聖域に踏み込んででも頭数調整をしなければならないのではないかという意見も出てきている。 知床財団も2023年クラスの大量出没は避けたいという思いは一緒だ。しかし、今後もよほどのことがない限り、そこまでの判断を下すことはなさそうだ。かつて知床財団で働いていた元レンジャーも断固とした口調でこう主張する。 「私はここに来たとき、こんなにクマが平和に暮らせる場所はないと思ったんですよ。大抵のエリアは海沿いに道や民家があるので、クマが海のほうへ行こうとしたときに人間との軋轢が生じる。でも知床の先端部は、海から山までフルに使って生活ができる。ここでもクマの存在が許されないのだとしたら、たぶん日本でクマが生きていける場所はないですよ」 (中略) 獣医として、ときに動物写真家として北海道の野生動物を60年以上見続けてきた竹田津実が、しわがれ声でぽつりと言った。 「クマの権利って、ないんですかね? 僕はクマにも権利があると思ってるんですよ。人間が優先で、人間は何をしてもいいんだなんてことになったら、世の中はおかしなことになりますよ」 また、竹田津は、クマがこれだけ出没するということは、それだけ日本の森が深いことの証左なのだとも語る。 「だから、むしろ、自慢してもいいんじゃないですか? もちろん、駆除するなと言ってるわけじゃないですよ。実際、頭数は増えているんでしょうから、そのぶんは駆除せざるをえない。でも、一方で、そういう見方も育てていかないと、昨今のクマ問題は前に進まないんじゃないですか。僕はもう老人だから、叩かれても何とも思わないから言うけど、いい機会じゃないですか。野生との付き合い方を考える」 どのような道を選ぶべきなのか。われわれは今、クマに試されているのかもしれない。 (了。前編から読む) ※全文はソースで。↓…