元地下アイドル「ポエトリープ」のメンバーである出窓なもさん（24）は、かつて地下アイドルオタクとして全財産を推しに注いでいた。しかし、自らもアイドルとして活動することになり、「推す側」と「推される側」の歪な関係を身をもって経験した。 【地下アイドルの現実と自己肯定感】 出窓さんは大学に通いながら、ライブや特典会、SNS運用などをこなす日々を送った。 地下アイドル界では「未完成さ」や「至らなさ」が個性として評価されるが、それに対して罪悪感を抱えていた。 自分が得をしているように思え、「申し訳ない」という気持ちが強かったという。 【金銭のやり取りへの葛藤】 アイドルになった後も、オタクに「会いに来てください」と言えず、好意を売り物にすることに抵抗があった。 ファンに対して「私も好きだよ」と気軽に言える子が人気を得る一方で、自分にはそれができず、「固定ファンから搾り取っている」感覚に苦しんだ。 【アイドルの代償と未来】 地下アイドルは、学歴やキャリアを犠牲にして活動し、「新卒カード」を捨てるかどうかの選択を迫られる。 多くのメンバーが人生を狂わせ、運営も利益を上げられないまま続けている。 「やりがい搾取」の側面が強く、誰も儲かっていないのに業界が成り立っているのは、「いつか武道館へ」という夢を見続けているからだと語る。 【未練と持続可能な地下アイドル像】 2023年にグループが解散し、大学も卒業したが、アイドル活動への未練は残る。 地下アイドルは青春のやり直しのような場所でもあり、居場所を求める人々にとっては救いになる。 しかし、「自分で自分に薬を処方する」ような危うさもあり、続けていくにはどこかで立ち止まる覚悟が必要だと語った。 持続可能な地下アイドルの在り方を模索しつつ、前向きに人生を歩んでいきたいと締めくくった。 ※詳しくは上記リンクより ◯インタビューを受けた出窓さんの地下アイドル時代 関連記事…