1 名前:@仮面ウニダー ★:2024/12/16(月) 13:02:39.30 ID:pHO7Ef/R.net ー前略ー しかし収益化がうまくいくかは別の話だ。 カカオピッコマはフランスでのサービス撤退を2024年5月に撤退した。NHNはベトナムでのサービスを終了し、comicoのタイ法人を売却して 東南アジア市場から事実上撤退した(この背景には、東南アジアでは海賊版の流通が激しいこともある)。中国では約2000社の ウェブトゥーン制作スタジオが立ち上がったと言われるが、そのほとんどが短期間で廃業した。 日本や韓国のように、スマホ時代になってデジタルコミック市場が爆増し、紙のマンガを上回る推定販売金額になったような国は、 例外的なのだ。 ・ウェブトゥーンを紙で売る ではどうするのか。 作品/IPの輸出としては、当然ながら紙のほうがコミックが売れる国があるなら、紙の単行本を作ろうという話になる。 だから現地企業との提携強化が進んでいる。 たとえばNAVERはフランスでは出版社ミシェル・ラフォンとパートナーシップを締結してNAVER Webtoonの人気作品の書籍化を促進。 KADOKAWAとアシェット(Hachette)の合弁会社であるマンガやライトノベルの出版社Yen Pressは、2022年に韓国を代表する CP社/ウェブトゥーン・スタジオであるREDICE StudioやRIVERSEと協力して韓国ウェブトゥーンとウェブ小説を出版するIze Pressを 立ち上げ、『俺だけレベルアップな件』や『全知的読者の視点から』『ザ・ボクサー』などの紙の単行本をリリースしている。 『俺レベ』の単行本はヨーロッパや北米では昨年に引きつづき今年に入ってもグラフィック・ノベルやマンガの売上トップ10以内を キープしている国が多い。 韓国漫画の海外への輸出自体の歴史は古く、日本でも1970年代から単行本での翻訳があるが、ヒットしたと言っていい作品が登場したのは 2000年代の『らぶきょん LOVE in 景福宮』が最初であり、それまでに四半世紀以上かかっている。 ある国で作られたコミックを別の国で流通させ、ヒットさせるのは難易度が高い。 日本マンガの外国語版も翻訳する際に、日本のコミックスのように右開きにするのかグラフィック・ノベルなど欧米のコミックに合わせて 絵を反転させて左開きにするのか、判型や装丁、表紙は日本版に近いかたちでいくのか現地のコミック刊行物の感覚や慣行に倣うのか、 マンガのなかの描き文字は視覚的な表現としてそのままにするのか「文字」なのだから翻訳して現地語で作成するのか、等々、 さまざまな点でローカライズに試行錯誤してきた歴史がある。 結局、うまくいっているところは日本側の意向を押しつけすぎず、「餅は餅屋」で現地側の裁量がそれなりにあり、しかし現地出版社や 翻訳者が日本マンガに対する愛と理解がある――双方の文化の違いを踏まえた上で折り合いのつくかたちを考えているケースが多いような 印象がある。 ウェブトゥーンも各国に良いアライアンス先を見つけることが重要になるだろう。 ウェブトゥーンの紙の単行本の各国語版作成で興味深いのは、国によって右開きなのか左開きなのかも違えば、コマの割り方、フキダシの 入れ方も異なる点である。元データが縦スクロール用に1コマずつ、絵とフキダシのレイヤーを分けて制作されたデジタルコミックゆえに、 現地のコミック単行本に近いかたちにアレンジしやすくなっている。 筆者の持っているIndoor Kim,Bluepic“The Advanced Playret of the Tutorial Tower 1”(papertoons,2023.日本語版タイトルは 『チュートリアル塔の廃人』、LINEマンガで配信)のドイツ語版では、描き文字はハングルのままで横にドイツ語での読みが書いてある。 こういうやりかたは日本でも2000年代に「コミックビーム」に連載されていた韓国漫画の翻訳版で行われていたが、 近年のウェブトゥーン翻訳ではほとんど行われていない。 ー後略ー 飯田 一史(ライター) 全文はソースから 現代ビジネス 12/16(月) 7:04配信 引用元:…