1: 樽悶 ★ 2024/07/05(金) 03:05:22.95 ID:Y2xIrOpd9 日本の公的年金制度の議論は大間違いだ――。経済評論家の森永卓郎さんは憤っています。厚生労働省は3日に公表した「財政検証」で、経済状況が悪化し続けなければ公的年金制度の持続可能性は示されたとしています。それでも政府の政策を独自の視点で切り込んできた闘う経済アナリスト、森永さんに危機感を覚えさせる正体とは。 ――財政検証では、65歳の年金額が現役収入の手取りと比較してどのくらいの割合かという指標(所得代替率)を用いて制度の健全性を図ります。50%を超えているかどうかが目安ですが、今回は約30年後も50%を維持できる見通しが示されました。 ◆そもそも所得代替率50%に執着するから、年金制度改革と称して政府からおかしな案が出てくるのではないでしょうか。この50%には誰もが納得する根拠がないのだから、この目標は下ろすべきです。日本の公的年金制度は、給付を保険料で賄う「賦課方式」なのだから、この範囲でやっていくしかないでしょう。 日本人の平均余命は近年短くなってきています。高齢化で年金財政が厳しくなると言うが、本当でしょうか。過大視しているようにも思えます。仮にもらえる年金が少なくなったとしても、都心から郊外への住み替えなど、ライフスタイルを変えて対応できるのではないでしょうか。 ――財政検証を受け、年末には改革法案がまとまります。注目している点はありますか。 ◆基礎年金の保険料が支払える期間を59歳から64歳まで延長しようとしていますね。働く高齢者が増えているというのが主な理由です。でも、それは60歳から悠々自適に暮らしてはいけないということなのでしょうか。 この案は厚生年金に入る公務員やサラリーマンには追加の負担が1円も生じないため、関係ありません。自営業者やパート、アルバイトの人たちが対象で、5年間で約100万円の負担になります。受給時にはもらえる額が年間で10万円増えるとのことですが、私には悠々自適に暮らすために約100万円のペナルティーが科されているように思えて仕方ありません。 現実は60歳で現役引退し、地域でちょこっと働きたいという人は少なくありません。この選択肢を奪うことになります。この案に代表されるように、日本の公的年金制度の議論は、ライフスタイルの多様性を認めない前提で、大間違いだと思います。 ――基礎年金と厚生年金の受給額をそれぞれ減額するマクロ経済スライドという仕組みがありますが、減額する期間にずれが生じてしまい、基礎年金の方が長く減額されることになっています。厚労省は厚生年金と期間を一致させる案を検討しています。基礎年金の給付水準を将来的に引き上げる試みですが、森永さんの目にはどう映りますか。 ◆前提として、働く女性や高齢者が増えて、国民年金から厚生年金に移ったことで、国民年金財政より厚生年金財政が潤ったということがあります。だから、厚生年金財政からお金を持ってきて基礎年金財政を支えようというふうに私の目には映ります。もともと国民年金と厚生年金で財政を分けて計算すると言ってきたのだから、やっていることはメチャクチャじゃないですかね。 マクロ経済スライド発動の前提となる賃金の見通しもおかしかった。実質賃金は全然上がらないのに、厚労省は上がる前提で公的年金制度を考えている。期間のずれが生じたのも、この見通しの甘さが原因です。つじつま合わせをしようとするから、非論理的な改革案が出てきたのではないでしょうか。 ――では、どのような改革が求められているでしょうか。 ◆私は国民の負担を上げるのではなく、運用資産の総額が224兆円に達しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の年金積立金の取り崩しが必要だと考えています。現役世代が支払った保険料を仕送りのように高齢者に充てる「賦課方式」を採っているのだから、年金積立金は本来ゼロでも良いのではないでしょうか。5年ぐらいかけて取り崩していけば、負担を伴わず年金を拡充できるのではないでしょうか。 根本的な問題は、改革を議論する厚労省の社会保障審議会年金部会に、厚労省に文句を言う学者があまりいないことです。厚労省の方針に従順な意見ばかりで、お墨付きを与えているだけです。 霞が関が描く国民の姿は、会社勤めで年収高めのカップルばかりで、私は「官僚バイアス」と呼んでいます。本当に所得が低くて結婚していない人も想定した改革がもっと必要でしょう。(以下ソース) 2024/7/3 13:30 引用元: ・【財政検証】「日本の公的年金は大間違い」「日本人の平均余命は近年短くなってきている」 経済アナリスト・森永卓郎さんの訴え [樽悶★]…