1: BFU ★ UYJaOlEm9 2025-09-05 21:00:47 賃上げする企業が増えたことで、「年収1000万円」を得る人が増え始めた。三菱重工業が公表した有価証券報告書によると、2025年3月期の従業員の平均年収が1017万円となり、前年比で52万円増え1000万円の大台を突破した。22年3月期比では150万円超増えており、ここ数年の増加が顕著だ。三菱重工は「ベースアップや一時金の上昇が理由」とする。 【関連画像】賃上げが進み、大手企業の平均年収も急増。平均年収の推移 ●「11人に1人」から「7人に1人」の割合に 好調な業績が続いたトヨタ自動車も同様の動きを見せる。25年3月期の平均年収は982万円(前年比で82万円増)で、初の大台目前となった。トヨタによると、再雇用の社員や期間従業員も含んだ数字といい「労働組合との協議を経て、従業員の頑張りや自社の競争力、業績や外部環境を総合的に勘案した」とした。IT(情報技術)業界でも、メルカリで24年6月期の平均年収が1166万円となった。平均年齢も上昇しているが、5年前と比べれば454万円の大幅増で1000万円を大幅に上回る。 賃上げは、新型コロナ禍以降に急速に進んできた。特に24年春には、厚生労働省が集計した大企業の賃上げ率(資本金10億円以上、従業員1000人以上の労働組合のある企業348社)が5.33%となり、1991年以来33年ぶりに5%の大台を超えた。25年春も同水準が続いた。こうした賃上げを背景に「平均年収1000万円」の水準を実現する大企業が着実に増えているもようだ。 働く人の数をベースで見ても、大企業では「年収1000万円超」の人が増えている。国税庁の民間給与実態統計調査では、23年での資本金10億円以上の大企業で、1000万円超の給与を得た人は123万人となり、13年比で7割増えた。割合で見れば11人に1人から、7人に1人になっている。大幅な賃上げが続いた24年以降は、さらに「年収1000万円超」の人は増えていると見られる。 「首都圏なら1500万~1800万円は必要」 ただ年収1000万円の持つ「特別感」は失われつつあり、必ずしも喜べない水準になったとの声が出る。『世帯年収1000万円 「勝ち組」家庭の残酷な真実』(新潮社)の著者でファイナンシャルプランナーの加藤梨里氏は「今の年収1000万円の生活水準は、2000年ごろの水準で言えばおよそ800万円と同じくらいではないか」と指摘する。その背景として支出の変化や物価上昇、税金や社会保障費の負担増など、複数の要因を挙げる。…