
1 日本人にとって得なのはどちらか? 外国人による目に余る行動や、悪質な犯罪が目立つこと。訪日旅行者、居住者とも外国人数が過去の最高値を更新していること。それらはいま起きていることである。このため、「日本人ファースト」という主張が共感を呼ぶのも、理解できないわけではない。 だが、この問題は冷静に眺めるほど、「日本人」「外国人」という紋切り型の言葉でとらえられるものではない。外国人を「外国人」として十把一からげにして排除する方向に進めば、損をするのは外国人よりもむしろ日本人であり、逆に日本人の生活が脅かされかねないことを、理解しておいたほうがいい。 刑法犯とインバウンドは結びつかない 「日本人ファースト」を支持する人たちのあいだでは、外国人が増えると治安が悪化するという主張が多く聞かれた。街を歩く外国人の数が目立って増えたことを、治安への不安に結びつける人も少なくなかった。 たしかに、来日外国人(定着居住者や在日米軍関係者などを除いた外国人で、訪日外国人旅行者とおおむね重なる)による犯罪は、警察庁の「警察白書」(2025年版)をみると、若干の増加傾向にある。2024年の刑法犯の検挙数は、前年の1万40件から1万3,405件に増えた。 ただし、警察庁の説明では、その原因はベトナム人やカンボジア人の窃盗犯が増加したことにあり、外国人旅行者数が増加したから検挙数が増加したとは、単純に結びつけられない。 検挙数のうちベトナム人が占める割合は、24.8%と目立って多い。その多くは換金目的の窃盗で、窃盗団としての組織的な犯罪である疑いが濃厚だ。それを厳重に取り締まる必要があるのはもちろんだが、一般的な来日外国人=訪日外国人旅行者全般、すなわちインバウンドとは関係ない。インバウンドを刑法犯と結びつけて白眼視するのは、お門違いなのである。 また、来日外国人による刑法犯の検挙数は、短期的にはいま記したように増加傾向にあるが、ピーク時の2013年から18年に2万件台から3万件台だったのにくらべると、かなり減少している。しかも、来日外国人の分母は大幅に増えているのに、検挙件数が減っているので、犯罪率は低下している。同じ傾向は外国人居住者についても確認できる。 (略) ※全文はソースで。 4 じゃあ、ベトナム人を排除すればいいじゃない 6 とりあえずクルドは排除すべき 9 外国人受け入れてる今も絶賛沈没中じゃん…