724: おさかなくわえた名無しさん 2011/02/14(月) 21:21:26 ID:aHHKTDyM10年ほど前、年に一度の新商品発表会があり、俺はプレゼン(主催者側)として参加した。出席者は会社の営業を始め、販売店のディーラーさんが全国からやってきた。総勢300人ほどが集まっただろうか、夜の部はというと宴会場で立食パーティだ。正面入り口にはオードブルが、そこを一辺としてテーブルがコの字に配置され、寿司、サラダ、フルーツ、ケーキ、飲み物なんかが山のように積まれていた。会議の忄生質上、我々スタッフ部門は昼が、営業&ディーラーは夜の部がメインとなる。スタッフ部門が営業に巻き込まれると何かと厄介であることは事前に知っていたから、俺はそそくさとメインのオードブルから世界の三大珍味をとり、人だかりから離れていた。恥ずかしながら三大珍味を口にしたのはあの時が初めてでね、どんな味がするんだろうとドキドキしながら味わってみたんだが、正直言って期待外れだった。キャビア・フォアグラ・トリュフ何れも美味いんだけど、日本人の味覚に合わないとでも言うか。そうこうしている内に場の空気が段々と営業色に染まってきたから、俺は宴会場の一番奥に避難。正面入り口のオードブル周辺と違って、こっちは全然人がいない。さあ安心して食うぞ、と思っていたらお蕎麦のコーナーがあり、テーブルの奥には若い板前さんが立っていた。そこにはわんこ蕎麦のように二口ほどの冷たいお蕎麦がお椀に盛られ、汁と様々な具(ネギ、納豆、おくら、とろろいも、うずらの卵等々)が入っていた。適当に一つ食ってみたらこれがバカうま!「う、うめえ!!!」『ありがとうございます。まだまだありますのでどうぞ』誰もいないのをいいことに俺一人で70杯ぐらいは食ったかなwよくよく話を聞いたらこの板前さん、俺と同い年で今は修行の身でいずれは実家に戻って蕎麦屋を継ぐとのことだが、そこがなんと俺の故郷と一致。すっかり意気投合して俺はお開きまでそこにいた。今でも年に数回、帰省する度にそのお蕎麦屋さんには必ず立ち寄り、同い年の彼は蕎麦屋の名店○代目として腕を振るっている。彼曰く、『三大珍味より美味いとバクバク召し上がっているお客様(俺)を見て、すっかり自信がついたw』とのこと。食い意地も何かの役に立つことはあるんだなw…