
編集元: 今までにあった修羅場を語れ【その26】799: 2019/02/08(金)04:22:14 ID:8Hm 抜歯して部分入れ歯を使うようになった。それがきっかけで昔を思い出した。私の母は恩着せがましい人だった。浮気ばかりして同時進行に複数の愛人を持つような父と離婚しないのは、「お前(私)の就職や結婚に差し障りがあるから、お前の為に我慢した。」といつも私に言っていた。私が小学生の頃、母が私のブラウスにアイロンを当てていて、母は自分の額の汗を示して「お母ちゃんはこんなに汗をかいてお前のブラウスにアイロンをかけているんだよ」と大声で私に言ったこともあった。母はトイレを掃除したら「トイレを掃除してきた」、ゴミを集積所に持っていったら「ゴミを出してきた」等々、あらゆる家事を行ったらそれをやった事を父や私に話し、私の母へのねぎらいの言葉や称賛が不十分だと怒った。父が不在の時には私を殴った。そんな母のお気に入りの話の一つに「お前を産んだから私(母)の歯が悪くなった」と言うのがあった。母は歯を磨くたびに「お前を産んだから~(以下略)」と私に言った。あまり頻繁に言うから私の方から「お母ちゃんは私を産んだから歯が悪くなったんだね」と言うようになった。私がそう言うと母は満足げにニコニコ顔になった。ある日、母と買い物に行った時、近所の人に会った。その人は歯医者の帰りで母は「私も歯医者に行かなければいけないのだけど、なかなか行けなくて」とその人に話した。そこで私はすかさず「お母ちゃんは私を産んだから歯が悪くなったんだよ」と言った。そう言ったら母もその人もニコニコしてくれると思って言った。しかし、その人はビックリした顔をした後、黙って母の顔をまじまじと見ていた。母は何も言わなかった。私はニコニコしながら母を見上げていたが、なぜ母はニコニコしてくれないのだろう?と不思議だった。何か良く分からない言葉をその人が低い声で母に言った後、その人と別れた。帰り道、母は無言だった。私は家に帰ったら母に殴られるか怒鳴られるに違いないが、何故かが分からないから「どうしよう、どうしよう」と、心の中がものすごい修羅場だった。だが、意外にも母は私に対して何もしなかった。そして、それ以降、母は私に「お前を産んだから~」の話をしなかった。私も母が歯を磨いていてもその話はしなかった。しかし、その後もそれ以外の恩着せがましい事は言い続け、称賛も求め続けていた。…