1 : 「サブスクの国」アメリカで、いま逆行現象が起きています。 フォーチュン誌が今年3月に報じた調査結果は、なかなかに衝撃的な数字でした。アメリカの消費者は平均して4.5本のサブスクに同時加入しており、年間で924ドル(約14万円)を支払っているというのです。 でも問題は、その多くを「ほとんど使っていない」という点です。同記事では、24歳の会社員ジェームズ・ダットンが自分のサブスク支出を見直したら、毎月120ドル(約1万8000円)が消えていたことに気づいたエピソードが紹介されています。「ほとんど開いてすらいないサービスに払っていた」と彼はYouTubeで告白しました。この動画が拡散し、同じ体験を持つ若者のコメントで溢れたというのです。 NetflixやSpotifyが当たり前になって久しいのに、独立系のビデオショップや中古DVD店に若者が通い始め、レコードを買いに行き、書店に人が戻ってきています。「デジタルネイティブ」のはずのGenZが、なぜかDVDのボックスセットを手に取っている。 略 ぼくたちがサブスクの何に疲れているかというと、単純に「高い」だけではないと思います。フォーチュンの記事で印象的だったのは、アトランタ近郊に住む38歳の医療ITワーカー、ルーディ・ロドリゲスさんの話でした。 彼はNetflixでドラマ「Seinfeld(日本でいう『古畑任三郎』のような、アメリカ人なら誰もが知る国民的コメディ)」を観るために加入していましたが、計算してみると年間300ドル近いNetflixの料金を払い続けるより、DVDのボックスセットを100ドルで買ったほうがずっと安い、という結論に至ったそうです。略 フィジカルメディアの復活は、数字にもはっきり出ています。全米レコード協会のデータによればビニールレコードの売上は2024年に14億ドルに達し、18年連続の成長です。販売枚数ではすでに数年前からCDを上回っています。書店大手バーンズ・アンド・ノーブルも、2025年に約60店舗を新規出店し、2026年もさらに約60店舗を開く計画。かつて「時代遅れ」と言われた老舗書店が、今や拡大路線に転じています。全文はソースで…