
1: 名無しの旅人 2025/12/11(木) 19:50:15.96 ID:ieGp+5Zp9 会場に釣り下げられた蚊帳と、ハエがとまるのを防ぐためのハイチョウ(左)=大磯町郷土資料館 ゴキブリやハエなどの害虫と人間との関係に迫った企画展「くらしとムシ」が神奈川県の大磯町郷土資料館(同町西小磯)で開かれている。昆虫の中でも人気のあるチョウなどではなく、嫌われものに焦点を当てたのは身近にいるからだ。住宅の気密性が高まる前に使われていた蚊帳やハエタタキといったレトロな日用品も展示しており、昭和の生活が浮かび上がる。 ■文化が害虫を生む 天井から釣り下げられた蚊帳、俳優の由美かおるさんを起用した蚊取り線香の看板‥。昔懐かしい品々が害虫の標本とともに並ぶ。 木製サッシが使われた時代には、ハエやカが窓の隙間から家屋に入ってきた。冷房設備も発達しておらず、夏は窓を開けて寝るのが一般的だった。アルミサッシや網戸の普及によって、ハエやカの侵入が問題にならなくなると、ゴキブリが害虫として強く意識されるようになったという。 同館学芸員の真保元さんは「ムシは僕らの見ていないところにもたくさんいて、僕らの生活領域に入り込んできたムシが害虫として認識される。害虫は文化の中で生み出されるもの」と話す。展示品には、食べ物にハエがとまるのを防いだハイチョウや、粘着性のある薬剤を塗ったハエトリガミなど今では見かけなくなった駆除用品も。 ■民俗信仰のムシも 殺虫剤や農薬がなかった前近代では、ムシを畏怖したり怨霊の象徴とみたりして鎮める行事も行われた。今回の企画展では、昆虫だけでなく多足類や、民俗信仰で60日ごとに巡ってくる庚申の夜に眠ると体外に出て天帝に告げ口をするといわれる「三●(=尸)(さんし)の虫」も合わせて「ムシ」と捉えた。こうした民俗信仰を取り上げたコーナーでは、庚申講と虫送りを紹介している。 かつて日本各地で行われていた庚申講は、庚申の夜に当番の家に集まって庚申信仰の本尊が描かれた掛け軸を拝み、ごちそうを食べて過ごす行事。大磯町では休会・解散したとみられるが、隣接する平塚市では現在も5軒で続けている地区があるという。「娯楽の少ない時代は談笑するのが一つの楽しみだった」と真保さん。 虫送りは、稲に発生するウンカやイナゴを追い払う呪術的な農村行事。大磯町の高麗地区で昭和初頭まで行われており、昭和53年に復元された際の記録映像が資料館に残っていた。(以下ソース) 引用元:…