1: 名無しのがるび 2025/11/30(日) 10:14:27.25 ID:xAcaU2zu0● BE:582792952-PLT(13000) 髪はその人らしさを映し出す大切なパーツです。分け目やボリュームの変化に気づくと、思わず目を背けたくなるような気持ちが生まれることも。いつまでも豊かな髪を保ちたい、そう願うのは、男女を問わずごく自然な感情です。 薬ではない薄毛治療「毛髪再生医療」 「老化は病」ともいわれ、抗老化研究が飛躍的に進む時代。薄毛もすでに治療可能な領域ですが、中心となるのは外用薬や内服薬です。 東洋経済Style&Lifeのトップページはこちら このため体質によっては使用に制限が出る場合があります。特に女性は薄毛の原因が複雑なため、選べる治療が多いとはいえません。さらに、多くの薬は継続使用が前提となることも負担になりやすい点です。 しかしその薄毛治療が大きな転換期を迎えています。薬ではなく、自分の細胞を使って頭皮環境を整えたり、“毛髪のタネ”そのものを増やして、ずっと自分の髪を楽しめる……そんな毛髪再生医療が静かに始まっているのです。 再生医療の中でも毛髪分野の進展はとりわけ早く、日本の技術は国際的にも高い評価を受けています。臨床研究は着実に進み、一部ではすでに治療として提供が始まっている技術も。今後何が可能になっていくのか、順を追って見ていきましょう。 今、毛髪再生医療には、大きく2つの方向性があります。1つは、細胞を移入して髪が育つための“土壌”を整える方法です。 毛が細くなる背景には「毛包」のまわりにある細胞の働きが弱まったり、成長因子が減少したりと、“土壌の劣化”が関係しています。そこで、自分の細胞を培養して頭皮に戻し、育毛サイクルを支えられる“土壌”に整えるのです。こちらの方法の1つはすでに日本で最も早い毛髪再生医療として実用化がスタートしています。 もう1つが、「毛包」を新しく作り出すアプローチです。髪を生やす器官である毛包を自分の細胞から採取して培養し、植毛技術を用いて移植するというもの。こちらは研究開発がさらに進み、いよいよ実用化が視野に入る段階に来ています。今回は、この分野のパイオニアである辻孝博士に話を聞きました。 毛包の器官再生、世界が注目した“毛髪のタネ” 「毛包は小さいながらも立派な器官です。器官とは複数の細胞が集まって1つの役割を果たす、いわゆる臓器のこと。毛包の再生が世界から注目を集めているのは、器官を再生する世界初の技術だからです」(辻氏) 再生毛を生やすことに成功したヌードマウス マウスのひげの毛包から作った“髪のタネ”(再生毛包器官原基)を背中に移植し、再生毛を生やすことに成功したヌードマウスの写真(資料:オーガンテック) 2012年に辻氏の研究グループが毛包器官再生の成功を世に知らしめたのがこの写真。 最近ではiPS細胞などを用いた臓器再生の研究が世界的に進み、腎臓や心臓など細胞を臓器に近い形にすることも可能になりつつあります。 しかしまだ本来の臓器としての役割を果たせる状態には至っていません。そんな中、いち早く再生可能な道筋が見えているのが毛包です。…