
927: 名無しさん@おーぷん[] 2019/03/12(火)22:55:59 ID:Ikz 長い昔話になります。学校の先生になって、新卒2年目のとき。担任してたのは低学年。うちの学校は一学期と二学期の終わり、計2回個人懇談がある。その2回目の個人懇談のとき、A君のお父さん(Aパパ)と面談中の出来事。Aパパはシングルファーザーで、息子の育児に色々悩んでいた。だから4月からアレコレ相談されることが多く、話しやすい保護者ではあったんだけど。懇談の最中、何かの流れで、「それはそうと、時期はいつ頃がいいでしょうか?」と突然聞かれた。突然すぎて、なんのこっちゃ、な私。「何の時期ですか?」「式の時期ですよ。あまり忙しい時期だと、そちらのご迷惑かと思いまして、一応お伺いしようかと」「式??」「結婚式です」「は、え、あ、ご結婚されるんですか!?」「はい、本当にありがとうございます」「こちら(学校)としては、いつでも構いませんよ。お父様とA君のご都合を優先させてください」「いえいえ、さすがにそういうわけには行きませんから」「?A君、転校とかされるんですか?」「いえ、転校はしません」「でしたら、私どもの都合はあまり関係がないので」「そうは言っても、ドレス選びとか色々あると思うんですよね」「は?え?ドレス??」「やはり冬休みがいいでしょうかね。先生も少しはお休みできますよね?」ここまできて、やっと結婚式に自分が招待されていることに気づいた。Aパパがあまりに堂々としてるから、一瞬、保護者の結婚式に担任が出席するのは普通なのかと焦ったが、いやいや、いくらなんでも個人的に親しい訳じゃないし、それはおかしいだろうと思い直して、断ることに。そしたらAパパ、大真面目な顔で、身を乗り出してこう言った。「何をおっしゃるんです。主役が不在では、式にならないじゃないですか」いまだにこの瞬間の、何とも言えない耳がキーンとするような衝撃は覚えてる。Aパパ、私を招待する話をしていた訳じゃなかった。Aパパと私の結婚式の話をしていた。当たり前だがAパパとは、「息子の担任」以外の関わりはない。そもそも告白もされてないのに突然結婚式!?とか、この人、息子の担任をそんな目で見てたの!?とか、ちょっと何言ってるか分かんないです状態。会場はどうのとか親族がなんだとか、勝手に話を進めるAパパを前に、しどろもどろになりながら否定してみるも、全然会話が噛み合わない。うろたえる私に「驚かせてすみません」と笑いかけ手を握ってこようとするし、もうパニックもいいとこ。仮にもクラスの子の保護者だし、穏便に勘違いをただすにはどうしたらと、泣きそうになってたら、異変に気付いた順番待ちの他の保護者(廊下にいた)が、教室に入ってきてくれた。そろそろ私の番なんですけど~、との保護者の言葉に、Aパパはすんなり「では、また日を改めて話し合いましょうね」と笑顔で去っていった。あまりに普通すぎて怖かった。…