1: 七波羅探題 ★ fjFcNjL69 2025-11-12 14:08:07 Yahoo!オリジナル記事11/12(水) 10:58 「うちのクラスに先生、いつ来るんやろ?」子どもが寂しそうに教頭先生に話しかける。教頭先生が担任を兼任し、校長先生が教頭の仕事をカバーする。産休の先生の代わりが見つからず、何人もの先生で授業を分担する。今、全国の学校で、こんな状況が広がっています。2024年の調査で、わずか5か月間で教員の未配置が1.37倍に増加していることが分かりました。教員不足は、もう「深刻」というレベルを超えているかもしれません。現場で何が起きているのか、お伝えします。 ■教員不足は、もう「深刻」というレベルを超えている 全国的に教師の数が不足していることは、ニュースなどでも取り上げられています。 でも、その深刻さは、想像以上かもしれません。 2024年の全日本教職員組合の調査によると、全国の公立小中高校などで、定数を満たさなかったり、産休や育休による欠員が埋められなかったりする教員不足が、少なくとも4,739人に上ることが分かりました。 さらに深刻なのは、その増加のスピードです。 2024年5月から10月までの、わずか5か月間で、小学校における教職員の未配置が約1.37倍に増加しています。 30都道府県と8政令市の比較可能なデータを見ると、5月時点で1,357人だった未配置が、10月には1,855人に増えています。5か月で500人近く増えている。この数字は、事態がどんどん悪化していることを示しています。 ■なぜ増えているのか――「代替者」が見つからない 未配置が増えている最大の理由は、代替者の欠員が埋められないことです。 代替者とは、病気や産休・育休で休む先生の代わりに入る先生のことです。 この代替者の欠員が、5か月間で約2倍に増加しています。5月時点で465人だったものが、10月には930人になっています。 特に深刻なのは、病休の代替が見つからないことです。病休代替の未配置は、5か月で約2.22倍に増加しています。これは何を意味しているのか。 先生が病気で休む→代わりの先生が見つからない→他の先生が負担を背負う→その先生も体調を崩す こんな「病休ドミノ」が起きている可能性があります。教職員の心身に対する深刻な懸念が、この数字から見て取れます。 産休・育休の代替も、5か月で約1.86倍に増加しています。5月時点で埋められなかった欠員が、そのままになっている。さらに、新しい欠員も発生している。そんな状況が続いています。 ■「見つからないまま」が2.3倍に 教員が未配置になった時、学校はどう対応しているのか。 調査では、「見つからないまま」という回答が、5か月で約2.3倍に増加しています。5月時点で158件だったものが、10月には364件になっています。「見つからないまま」とは、人的措置がなく、校内の教職員でやりくりしたり、少人数授業を取りやめたりすることを指します。その割合も、29.2%から39.2%へと、10ポイント増えています。 つまり、代わりの先生を探しても見つからず、校内の先生たちでなんとかやりくりしている学校が、どんどん増えているのです。非常勤講師などを配置すること自体が、難しくなっている状態が推測されます。 数字だけでは、実感が湧きにくいかもしれません。実際の学校では、どんなことが起きているのか。 私の知る学校では、初任の先生が退職し、欠員となりました。その欠員を、教頭先生が担任を兼任してカバーしています。本来の教頭先生の仕事は、校長先生がカバーをしながら行っているそうです。これでは、学校の運営が成り立ちません。 ある学校では、産休代替の教員が見つからず、何人かの先生が授業を分担し、担任業務を教頭先生が行っていると聞きました。子どもたちは、授業ごとに違う先生に教わることになります。担任の先生は、教頭先生。でも、教頭先生は他の仕事もあるので、ずっと教室にいることはできません。 ある小学校では、「うちのクラスに先生、いつ来るんやろ?」と、寂しそうに教頭先生に話す子どもがいたそうです。担任不在のために子どもが落ち着かず、新たな荒れに発展していく事例も報告されています。いずれの学校も、代替教員を探しています。でも、なかなか見つからず、現場では悲鳴を上げています。 なぜ、代替教員が見つからないのか 代替教員が見つからない理由は、いくつかあります。 特別支援学級が増えており、そこに配置する教員も必要になっています。 ※以下出典先で…