[ 1 ] 祖母を殺害したのは午前5時ごろ。供述調書によると、前日に被告人が就寝したのは午後9時ごろで、起きたのは午前2時ごろだったという。 祖母の部屋へ行き、ベッドで寝ている様子を確認した。被告人としては、祖母が横の壁側を向いて、側頭骨が上向きになるタイミングを見計らっていたというが、寝室ではその機会が訪れなかった。 当時の様子について、このように供述する。 野津被告「何べんも起きて、こっちを見てきやがったんで、ちょっと難しかったですね」 前日に読み上げられた被告人の陳述書で、祖母のことを「嫌がらせをしてくる」「こちらが気付くまでずっと見続けてくる」「『何見とんじゃ』と言っても『見てない』と言う」などと表現していた。この日も果たして祖母は深夜2時に起きて被告人を見ていたのか。今では真相はわかりようがない。 その後、祖母がトイレに入った物音を聞きつけると、ドアを開けたまま用を足す癖を利用し、2~3メートルの距離に近づいて左側頭骨を撃った。…