450:おさかなくわえた名無しさん ID:T7u2QlWr5年前、女房が男を作って、4歳の息子を残して家出した。母親を求めて泣きわめく息子を最初は正直疎ましいと思った。1週間もすると、二人とも現実を受け入れなきゃならないと痛感するようになり、そのうちに男どうしの生活もうまく回り始めた。慣れない家事をやってるうちに、何もかも女房任せにしていた自分も悪かったかなとか思うようになった。1年もすると、料理や家事もそれなりに上手くなり、息子とも最高に仲良くなれた。突然、女房に雇われたという弁護士から連絡が入った。俺と正式に離婚して、さらに息子を引き取りたいと言う。なんでも女房の相手は結構な金持ちらしく、あちらも奥さんとの離婚がやっと成立したそうだ。ふざけるなと言う俺に、裁判をすれば親権は100%母親に行くと弁護士は強気だった。その夜、風呂に入りながら息子に「ママがお前と暮らしたいって言ってるけど、どうする?」と聞いてみた。案の定、息子は目を輝かせながら「いつ?いつ?」とはしゃいだ。息子が嫌がったら絶対に渡さないと思っていたけど、あの目を見たら、俺と暮らそうとは言えなかった。いろんな手続きがあって、息子は(元)女房のところへ行ってしまった。数週間後、俺の口座に大層な金額が振り込まれていた。その日に届いた手紙には、息子は新しい父親に懐いているから、もう会わないで欲しいと書かれていた。ドブに捨てるような使い方をしてやろうかとも思ったが、その金には手を付けないことにした。息子が成長して免許を取ったら、車でも買ってやろう。それまで俺のことを覚えていてくれるだろうか。…