元スレ 全てのレス 1: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 16:16:30.60 :/NmkyU4H0 とある小学校の教室 先生「はい、それでは今から席替えを始めます。順番に前のくじを引いていってください」 ワイワイガヤガヤ 友「席替えかー、もうこの席になってからそんなに経つんだね」 幼女「ねえねえ、友ちゃん何番だった?」 友「あ、私まだ引いてないの。でも今までみたいに近い席だといいね」 幼女「うん!」 ガヤガヤ ポニテ「……」 2: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 16:27:05.45 :/NmkyU4H0 幼女「引いた?」 友「うん、えっと……3番」 幼女「あー、なんだ全然ダメじゃん」 友「あらら、むしろ真逆だね。まあくじだからこんなもんだよ。残念だけど」 幼女「ちぇー」 友「幼女ちゃん、窓側の一番端っこの席なんだね。羨ましいなー、寝てても先生にばれなさそう」 幼女「そお?でもさ」 友「なに?」 幼女「私の席の隣だけピンク色なんだけど……」 友「え?なんの話?」 幼女「みんな隣白いのに」 友「あ、ああ、黒板の座席表の文字の話?ピンクが女子で白が男子だよ」 幼女「うん、でも」 友「そっかー、このまえ転入生が来て女子が男子より二人多くなったから女子同士の席ができたんだね」 幼女「?」 友「えっと、普通は男子と女子で一緒の席になるんだけど、女子が二人多くてその分……」 幼女「???」 友「……ま、要するに幼女ちゃんの隣には女の子が来るってこと」 幼女「へー、そっかー、だれだろー」 3: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 16:32:12.50 :/NmkyU4H0 先生「はい、みなさんくじを引き終わりましたね。じゃあ番号の場所に席を移動していってください」 ガタガタガタ 幼女「よいしょ、よいしょ、よし到着」 幼女「隣の人はまだ来てないのかー」 幼女「だれだろうなー、仲いい人かなー、全然話したことない人かなー」ワクワク ガタン 幼女「お?」 ポニテ「……」 幼女「……」ジー ポニテ「……?」 幼女「ああっ!てんにゅーせー!」 ポニテ「」ビクッ 4: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 16:36:40.46 :/NmkyU4H0 ポニテ「な、なに」 幼女「てんにゅーせーだ」 ポニテ「指ささないでよ」スワリ 幼女「隣なの?」スワリ ポニテ「まあ、そうみたい」 幼女「ほー」 幼女「」ジロジロ ポニテ「……」 幼女「てんにゅーせーはどこから来たんだっけ」 ポニテ「てんにゅーせーじゃなくて、ちゃんと名前あるから、私」 幼女「何?」 ポニテ「ポニテ……」 幼女「私は幼女!よろしく!」 ポニテ「……」 5: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 16:47:07.48 :/NmkyU4H0 幼女「それでどこから来たんだっけ」 ポニテ「別にどこでもいいでしょ……」 幼女「とおいところ?」 ポニテ「まあ、それなりに」 幼女「ほー、今までどの席だったっけ」 ポニテ「……あっちらへん」 幼女「誕生日いつ?好きな食べ物は?」 ポニテ「……何」 幼女「何って、せっかく隣になったんだしいろいろ知りたいでしょ?」 ポニテ「私の誕生日がいつだろうと、私の好きな食べ物がなんだろうとあんたには関係ない……」 幼女「そうかな」 ポニテ「……」 先生「全員移動しましたね、それでは授業を始めます」 先生「それでは教科書の……」 6: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 16:55:44.62 :/NmkyU4H0 先生「……なのでここの式が……そこの男子二人うるさいですよー、集中してください」 ポニテ「」カリカリ 幼女「んー……んー?」 幼女「難しい……」カリカリ ポニテ「」カリカリ ポニテ「」ポロッ 幼女「あ」 幼女「ポニテちゃん、消しゴム落ちたよ」ヒロイ ポニテ「あ……ありがと」 ポニテ「……」カリカリ 幼女「」ジー ポニテ「」ポニーテールユラユラ 幼女「」バシッ ポニテ「……」 幼女「」バシッバシッ ポニテ「やめて」 幼女「ああっ!見てたらつい」 ポニテ「猫?猫なの?」 幼女「猫じゃないけど、でも綺麗な髪だねー」 ポニテ「そう」 7: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:01:11.40 :/NmkyU4H0 幼女「」カリカリ ポニテ「」カリカリ 幼女「……」 ポニテ「」カリカリ 幼女「」ゴソゴソ 幼女「ポニテちゃんポニテちゃん」ツンツン ポニテ「何」 幼女「じゃーん、ポニーテール」 ポニテ「……」 幼女「おそろい」 ポニテ「あっそ」 幼女「……」 ポニテ「」カリカリ 8: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:08:24.27 :/NmkyU4H0 幼女「……」 幼女「」マジックデオヤユビニカオカキ 幼女「やあ!こんにちはポニテちゃん!(裏声)」 ポニテ「……」 幼女「ボク、親指の里から来たオヤユビーン9世!君の名前は?」 ポニテ「」ギロッ 幼女「ひっ」ビクッ ポニテ「……」 幼女「に、睨まないで……」 ポニテ「冗談か何かのつもりだろうけど、おもしろくない」 幼女「そっかー、じゃあねー、この前友ちゃんを笑わせまくった渾身の一発ギャグを……」 ポニテ「あのさ」 幼女「?」 ポニテ「話しかけないでくれる?」 幼女「え」 ポニテ「私、あんたみたいな人、苦手だし、嫌いだから」 幼女「……」 ポニテ「」カリカリ 幼女「……」 9: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:14:12.18 :/NmkyU4H0 先生「……じゃあこの問題、幼女さん」 幼女「……」 先生「幼女さん?」 幼女「っ!はっ、はい!」ガタッ 先生「解いてください」 幼女「あ、えーと、うーん、そ、その……」アタフタ 先生「わかりませんか?」 幼女「あっ!いえ!わかります!その、えと……」 幼女「じゅ、じゅうさん……」 先生「……」 幼女「……ち、違いました?」 先生「じゃあかわりにポニテさん」 ポニテ「はい、十八です」 先生「そうですね、それでは次の問題……」 幼女「……」 ポニテ「」カリカリ 10: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:20:34.41 :/NmkyU4H0 休み時間 男子「よーし!みんなでサッカーやろうぜ!全員校庭集合な!」 ワーワーガタガタ 友「はー、男子は毎日飽きもせずよくやってるよねー」 幼女「おー、サッカーかー、私もやってみたいなー」 友「えー、やめときなよー、校庭行っても男子しかいないよー」 幼女「そっかー」 友「そんなことより幼女ちゃん、一緒に図書館行こうよ、このまえ借りた本まだ返してないんでしょ?」 幼女「なんだっけ」 友「ほら、図書委員に催促されてたじゃん。はよ返せって」 幼女「あー!そうだった!じゃあいこっか」 11: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:26:23.49 :/NmkyU4H0 図書館 ピッ 幼女「よし、返却っと」 友「あー!このシリーズ新刊出てたんだー!うわー、知らなかった」 幼女「」キョロキョロ 友「ねえねえ幼女ちゃん、これ……」 幼女「」ジー 友「幼女ちゃん?」 ポニテ「……」 幼女(ポニテちゃんだ) 幼女(本読んでる) 幼女「」タタタ ポニテ「……」ペラ 幼女「」ソー ポニテ「……」 幼女「」ノゾキ ポニテ「……」 幼女「」ウロチョロ ポニテ「……何」 幼女「」ビクッ 12: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:29:29.81 :/NmkyU4H0 幼女「」アセアセ ポニテ「……」 幼女「」ユビサシ ポニテ「?」 幼女「」ジェスチャー ポニテ「何?なんでジェスチャーしてんの?」 幼女「」ジェスチャー ポニテ「喋っていいから」 幼女「だって話しかけるなって……」 ポニテ「そういう意味じゃないから」 13: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:34:34.57 :/NmkyU4H0 ポニテ「なにしにきたの」 幼女「なに読んでるのかなーって」 ポニテ「だから、関係ないって言ってるでしょ?」 幼女「もらいっ」バシッ ポニテ「あ、ちょっと、返してよ」 幼女(難しそうな本。文字が小さい……)ペラペラ ポニテ「……読みたいの?」 幼女「うん」 ポニテ「……」 幼女「……」 14: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:37:22.91 :/NmkyU4H0 ポニテ「……」 幼女「……」 ポニテ「……」 幼女「……」 ポニテ「……何してんの?」 幼女「……」 ポニテ「おーい」 幼女「読んでる……」 ポニテ「本持って突っ立ってるようにしか見えないんだけど」 幼女「……」 幼女「」ペラ ポニテ(や、やっとページめくった……おっそ) 15: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:42:30.01 :/NmkyU4H0 ポニテ「もう、イライラする!」バシッ 幼女「ああっ、読んでる途中だったのに」 ポニテ「あんたさ」 幼女「何?」 ポニテ「今日の授業、あんたあてられたとき」 幼女「うん」 ポニテ「なんであんな簡単な問題も解けないの?」 幼女「ええ、簡単じゃないよ、難しいよ」 ポニテ「しかもさ、わからないならわかんないって言えばいいのに、どうして中途半端に意地張ってるの?男子とか、クスクス笑ってる奴いたよ?」 幼女「だって……」 ポニテ「とにかく、もうかかわらないでね、いい加減」 幼女「……」 ポニテ「」スタスタ 16: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:53:28.76 :/NmkyU4H0 幼女「……」 友「だ、大丈夫?なんかあった?」 幼女「大丈夫……」 友「大丈夫に見えないんだけど……ポニテさんとなんかあった?」 幼女「隣の席になったの」 友「あ、幼女ちゃんの隣ってポニテさんになったんだ……」 幼女「うん」 友「あ、あのさ、ポニテさんなんだけど、あんまりしつこく話しかけない方がいいかも」 幼女「なんで?」 友「ポニテさんが転入してきたときの話なんだけど」 幼女「うん」 友「ほら、転入生って注目されるじゃん?だから転入してきたその日はいろんな人がポニテさんの近くに集まってさ。 ポニテさん、質問攻めにあっちゃって」 友「それでポニテさんも最初は適当に答えてたんだけど、繰り返し繰り返しあーだこーだいわれて……」 友「周りのみんなをすっごい睨んだの。口には出さなかったけど、もうやめろ、近寄るなかかわるなみたいな」 幼女「あ、私もポニテちゃんに睨まれた……」 17: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 17:59:50.61 :/NmkyU4H0 友「先生はあんまり人と話すのが好きじゃない子だって言ってたけど」 友「だからあんまり……」 幼女「うーん……でも」 友「でも?」 幼女「隣だから」 授業中 先生「はい、ここで作中の主人公は……」 幼女「ポニテちゃん、話しかけてもいい?」 ポニテ「……」 幼女「じゃーんみてこれ」 ポニテ「……あ」 幼女「ポニテちゃんが読んでた本だよ。探したら同じのあったから借りてきた」 ポニテ「はあ……」 幼女「?」 ポニテ「あんたがそれ読めるわけないでしょ……」 18: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 18:02:38.14 :/NmkyU4H0 幼女「なんでさ」 ポニテ「ページめくるのにあんなに時間かかってたのに……」 幼女「それでも読めるよ」 ポニテ「推理小説だよ?仮に全部読めたとしても、話分かるの?」 幼女「わかるよ!」 先生「ちょっと、幼女さん静かに」 幼女「あっ……すいませ……」 ポニテ「はあ……」 19: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/19(火) 18:38:57.17 :/NmkyU4H0 幼女「とにかく、私この本読むから」 ポニテ「あんたさ、何がしたいの?」 幼女「何って」 ポニテ「さっきから私の周りうろちょろうろちょろ、なんでそんなにつきまとってくるの?」 ポニテ「何?一緒に遊んでほしいの?周りのやつらとへらへら笑って適当に馴れ合いたいなら別のやつのとこ行けばいいじゃん。 私じゃなくても」 ポニテ「隣だから?関係ない。いい加減にして」 幼女「……だって」 ポニテ「だってなに?」 幼女「友達に……なりたくて」 ポニテ「……」 幼女「友達になろうよ!」 ポニテ「……なんで」 25: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:21:16.28 :qn+HKYUN0 帰り道 ポニテ「」スタスタ 幼女「」トコトコ ポニテ「……ねえ」 幼女「なに?」 ポニテ「なんでついてくるの」 幼女「別についてきてないよ!私だって帰ってる途中だもん」 ポニテ「明らかに遠回りしてるでしょうが……私の帰り道にあわせてるでしょ」 幼女「」キョロキョロ 幼女「ここら辺の道、人通り少ないねー」 ポニテ「……」スタスタ 幼女「ねえポニテちゃん!ポニテちゃんの家ってどこにあるの?」 ポニテ「! まさか家までついてくるつもりじゃ」 幼女「友達になるんだから、どこに家あるかくらい知りたい!」 26: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:27:12.21 :qn+HKYUN0 ポニテ「冗談じゃない……なんであんたに家の場所なんて教えなくちゃいけないの」 幼女「だって友達」 ポニテ「友達になんてならないから!ついてこないでよ!」 幼女「えー……」 ポニテ「」ダッ 幼女「あっ!待ってポニテちゃん!」 ポニテ「はあ、はあ、ここら辺曲がり角多いからうまくまけば……」タッタッ 幼女「まて~!」ダダダ ポニテ「うっ!速っ!」 幼女「捕まえた!」 ポニテ「へぶっ!」 27: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:33:33.95 :qn+HKYUN0 幼女「逮捕だ」 ポニテ「わ、わかったから、はなして」 幼女「よし、じゃあ交代ね」 ポニテ「こ、交代?」 幼女「今度私が逃げるからポニテちゃんが追いかけて捕まえて」アシブミ ポニテ「はあ?鬼ごっこじゃないんだから。あのね、ふざけてるわけじゃ……」 ポニテ「ん……いや……そう、だね、鬼ごっこしよう」 幼女「よしきた!」 ポニテ「じゃあ私が十数えるからその間に逃げてね」 幼女「うん!」 ポニテ「じゃあいくよ、十……」 幼女「つかまえてごらーん!」ダダダ ポニテ「……」 幼女「」ダダダ… ポニテ「……」 ポニテ「さてと帰るか……」 28: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:39:55.22 :qn+HKYUN0 次の日 幼女「」ムスー ポニテ「……何」 幼女「なんで昨日おいていったの」 ポニテ「なんのこと」 幼女「私あれから結構走り回ってたんだからな!」 ポニテ「ふん、騙されるのが悪いんじゃん」 幼女「なんだとー!」 幼女「怒った!もうポニテちゃんとは口きいてあげないから!」 ポニテ「へえ、嬉しい」 幼女「あ……」 幼女「じゃあ逆!口きく!ききまくる!一日中ポニテちゃんに喋りかけまくるから!」 ポニテ「あっそ、別に、何言われようが無視するだけだから」 幼女「むー!」 29: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:43:35.90 :qn+HKYUN0 授業中 幼女「」カリカリ ポニテ「」カリカリ 幼女「……?」 幼女「ポニテちゃん、この問題」 ポニテ「……」 幼女「ちょっとよくわからないんだけど、解き方教えて?」 ポニテ「」プイ 幼女「……むぅ」 幼女「人を無視すると地獄に落ちるってお母さん言ってたぞー」 ポニテ「……」 30: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:48:50.96 :qn+HKYUN0 休み時間の図書館 幼女「ポニテちゃーん」 ポニテ「……」 幼女「まえの本ねー、十ページまで読んだよー」 ポニテ(まだ十ページ) 幼女「なんかね、えっと、すっごいおもしろいと思う!」 ポニテ(十ページじゃまだ何もわかんないでしょ) 幼女「私もなんかポニテちゃんに紹介してあげる!絵本いっぱい読んだのあるから!」 ポニテ(絵本とか、ださ) 31: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 16:56:33.44 :qn+HKYUN0 給食中 幼女「」パクパク ポニテ「」モグモグ 幼女「ポニテちゃん、今日のご飯おいしいね!」 ポニテ「」モグモグ 幼女「……?」 ポニテ「」モグモグ 幼女「ポニテちゃん、野菜食べないの?」 ポニテ「……」 幼女「たしか前も残してたよね、嫌いなの?」 ポニテ「……」 幼女「ポニテちゃーん、好き嫌いはよくないよ、こんなにおいしいのに」パクパク ポニテ「」イラッ ポニテ「」スッ 幼女「お?」 ポニテ「」パク 幼女「おー」 ポニテ「」パクパク 幼女「なんだ食べれるんじゃーん、だったらわざわざ残さなくても……」 ポニテ「げほっ!」 幼女「!? ポニテちゃん!?」 ポニテ「げっほ!ごほごほ、ごほっ」 幼女「えええ、だ、大丈夫!?あ、えと、せ、せんせ!ポニテちゃんが!」 ナンダナンダザワザワ 32: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:00:15.65 :qn+HKYUN0 昼休み 幼女「ごめんなさい……」 ポニテ「……」 幼女「ま、まさか吐くほど嫌いだなんて知らなくて……」 ポニテ(吐くとか言ったらゲロ吐いたみたいじゃんやめてよ) 幼女「で、でも!昨日のこともあるから!これでおあいこだね!」 ポニテ「……」 幼女「今日も一緒に帰ろうね!」 ポニテ「」プイ 33: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:04:30.38 :qn+HKYUN0 当番「これで帰りの会を終わります、きりーつ、さようならー」 ガヤガヤ 幼女「さてと……」 友「幼女ちゃーん」 幼女「あ、友ちゃん」 友「一緒に帰ろー」 幼女「あー……ごめん、今日別の友達と帰る約束してるから」 友「あ、そうなの?じゃあさ、ちょっとこれだけ話しときたいんだけど……」 幼女「何?」 34: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:07:44.17 :qn+HKYUN0 友「じゃ、そういうことで、じゃあね幼女ちゃんまた明日」 幼女「うん、じゃあねー」ノシ 友「」スタスタ 幼女「……?」 幼女「はて、何か忘れているような……」 幼女「! そうだ!ポニテちゃん!」 幼女「い、いない……先に帰っちゃったんだ、私と友ちゃんが話してる間に……」 幼女「くそー、一緒に帰るって言ったのにー!いまから追いかければ間に合うかな……」タタタ 35: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:10:38.39 :qn+HKYUN0 帰り道 ポニテ「はあ……」 ポニテ(一日中あいつに付きまとわれたし……) ポニテ(ほんとなんなのあいつ……友達になりたいとか、意味わかんないし……) ポニテ(はあ、もういいや、はやく帰ろ) ニャー ポニテ(……?) ポニテ(にゃー?) 子猫「ニャー」 ポニテ「!?」 36: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:15:06.35 :qn+HKYUN0 子猫「ニャー」 ポニテ(え、え、猫?なんでこんなことろに……) ポニテ(ダンボール……捨て猫かな) 子猫「ニャー」 ポニテ(う、うわあ……ちっさ……か、かわ……) 子猫「」ジー ポニテ(こ、こっちみてる……) ポニテ(さわれるかな……) ポニテ「」ソー 子猫「ニャ」 ポニテ「」ナデナデ 子猫「ニャーン」 ポニテ(ふ、ふわふわだ……) 37: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:18:00.57 :qn+HKYUN0 ポニテ「」ナデナデ 子猫「」ゴロゴロ ポニテ(だ、だっことか、できる?) 子猫「ニャ」 ポニテ「」ソー ポニテ「」ダッコ 子猫「」ゴロゴロ ポニテ「」ナデナデ 子猫「」ゴロゴロ 38: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:21:05.28 :qn+HKYUN0 幼女「……」 ポニテ「ナデナデ」 子猫「」ゴロゴロ ポニテ「」ニコニコ 幼女「……ポニテちゃん?」 ポニテ「」ビクッ ポニテ「……あ」 幼女「」ジー ポニテ「」スッ ポニテ「」ダッ 幼女「」ガシッ ポニテ「うっ」 幼女「今日は逃がさないからな!」 ポニテ「わ、わかったよ、わかったから、どこにも逃げないからはなして」 39: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:25:02.24 :qn+HKYUN0 幼女「お、ポニテちゃん口きいた」 ポニテ「もういいから、そういうの」 幼女「……猫?」 ポニテ「……うん」 幼女「捨て猫?」 ポニテ「ダンボールに入ってるから……多分」 子猫「ニャー」 幼女「ポニテちゃん今すごい顔してたよ、すごいニコニコ、にへーって」 幼女「ポニテちゃんってあんな顔するんだね」 ポニテ「っ……やめてよ」 41: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:29:11.80 :qn+HKYUN0 ポニテ「」ナデナデ 子猫「ニャア」 幼女「かわいいねー」 ポニテ「うん……」 幼女「猫好きなの?」 ポニテ「まあ……嫌いじゃないけど」 幼女(嘘だ、嬉しそうだもん、すごい好きなんだ) 子猫「」ゴロゴロ 幼女「どうするの?」 ポニテ「なにが?」 幼女「拾っちゃえば?かわいいし」 ポニテ「……」 幼女「?」 ポニテ「うちのアパート……ペット禁止だから」 幼女「そうなの……」 42: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:34:50.89 :qn+HKYUN0 ポニテ「……帰るね」 幼女「え」 ポニテ「……」 幼女「いいの?」 ポニテ「……」 幼女「ここの通り人少ないし、このままほっといたら……」 ポニテ「……でも」 ポニテ「ちゃんと飼えないのに拾うわけにいかない。衝動的に動いて無責任なのが、一番、ダメ」 ポニテ「……大丈夫、全く人がいないわけじゃないから。そのうちもっとちゃんとしたいい人が拾ってくれるよ」 幼女「……」 ポニテ「……ついてこないでね」 ポニテ「」スタスタ 幼女「……」 43: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:36:50.51 :qn+HKYUN0 次の日の朝 ポニテ「」スタスタ ニャー ポニテ(あ……) ポニテ(今日もいる……) 子猫「ニャー……」 ポニテ「……」 ポニテ(はやく誰か拾ってあげれば……) 子猫「ニャ……」 ポニテ「……」 44: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:38:13.88 :qn+HKYUN0 また次の日の朝 ポニテ「……」 子猫「ニャ……」 ポニテ(まだいる……) 子猫「……」 ポニテ(……やっぱり) ポニテ「」ゴソゴソ 45: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:42:11.70 :qn+HKYUN0 数日後 当番「きりーつ、さようならー」 幼女「ポニテちゃーん!」 ポニテ「うわ、何」 幼女「今日は一緒に帰るぞ!久しぶりに!」 ポニテ「思い出したように……今まではどうしてたの」 幼女「あ、ちょっと新しく仲良くなった友達がいるからその子と帰ってた。でも今日はポニテちゃんと帰る」 ポニテ「じゃあずっとそうしてればいいじゃん……ついてこないでって言ってるでしょ」 幼女「ついてくるんじゃなくて、一緒に帰るんだよ、友達でしょ?」 ポニテ「友達じゃないからっ」 幼女「それに、あの猫の事も気になるんだよねー、どうなった?やっぱり誰かが拾ってくれた?」 ポニテ「……」 幼女「?」 46: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:46:07.51 :qn+HKYUN0 子猫「ニャー」 幼女「ま、まだいるんだ……」 ポニテ「……」 幼女「あれ?でも……」 幼女「ご飯が用意されて……それにこの毛布……」 ポニテ「……」 幼女「ポニテちゃんがやったの?」 ポニテ「……うん」 ポニテ「毎朝……来るたびに」 幼女「へえ……」 ポニテ「あと……おしっこの処理とかも……した」 幼女「……ポニテちゃん」 ポニテ「?」 幼女「ポニテちゃんってやっぱりいい人だよね、優しい」 ポニテ「……」 ポニテ(優しい?私が?) 47: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:51:54.89 :qn+HKYUN0 ポニテ「」ナデナデ 子猫「」ゴロゴロ 幼女「かわいー」 ポニテ「」ニコ 子猫「ニャー」 幼女「……」 ポニテ「……きなこ」ボソッ 幼女「……きなこ?」 ポニテ「あッ……いや、なんでも……」 幼女「?」 ポニテ「……名前」 ポニテ「きな粉色だから……」 幼女「へえー、いい名前じゃん!」 ポニテ「……」 幼女「きなこー」ナデナデ きなこ「ニャー」ゴロゴロ 48: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 17:56:57.83 :qn+HKYUN0 ポニテ「はあ……」 幼女「どうしたの?」 ポニテ「ダメだよね……私」 幼女「え、なんで」 ポニテ「まともに飼ってあげられるわけでもないのにこんな風に相手して」 幼女「そ、そんなことないよ、ポニテちゃんはなにもダメじゃないよ」 ポニテ「育てられないのに、中途半端に可愛がって、そういうのが、ダメなんだよ」 ポニテ「わたしだって……」 ポニテ「……」 幼女「わたしだって?」 ポニテ「……なんでもない」 49: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 18:03:28.29 :qn+HKYUN0 幼女「ねえ、やっぱりポニテちゃんが飼ってあげたほうがいいんじゃないかな」 ポニテ「え……」 幼女「ずっとお世話してあげてたんでしょ」 ポニテ「お世話っていうか……」 幼女「きなこもポニテちゃんになついてるし」 ポニテ「うん、でも……」 幼女「……やっぱりだめか」 ポニテ「前も言ったけど、ペット……」 幼女「……あのねポニテちゃん」 ポニテ「何?」 幼女「このまえね、お母さんに捨て猫見つけたから飼ってもいいかって聞いたら、ちゃんと世話するなら飼ってもいい、って言われたの」 ポニテ「……」 幼女「私はポニテちゃんが飼うのが一番よくって、ベストだと思うけど、ポニテちゃんも事情があるみたいだし」 幼女「ずっとこのまま放っておいたら可愛そうだから……ね?」 ポニテ「……」 50: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/21(木) 18:08:15.01 :qn+HKYUN0 ポニテ「」ダッコ きなこ「ニャーン」 ポニテ(なにそれ) ポニテ(それって、きなこが、幼女ちゃんちの猫になるってことじゃん) ポニテ(それって……) ポニテ(……) ポニテ(……でもきなこは私の猫じゃないし) ポニテ(幼女ちゃんの言う通りこのまま放っておいたら) ポニテ(それに) ポニテ(きなこも、そっちのほうが幸せだ) ポニテ「……」 幼女「……ポニテちゃん」 ポニテ「……お願い」 ポニテ「ちゃんと飼ってね」 幼女「うん!」 きなこ「ニャー」 54: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:16:11.88 :bPvlw08s0 次の日 幼女「ポニテちゃーん、私結局ポニテちゃんの家知れてないんだけど」 ポニテ「知らなくていいから、そんなの」 幼女「なんでさー、友達なんだから遊びに行きたいよー」 ポニテ「だから友達じゃ……」 幼女「あ、そうだ、じゃあ逆に私の家に遊びに来る?」 ポニテ「別に、行く意味ないし」 幼女「そんなことないよ、一緒にあそぼーよーねー」 ポニテ「そんなことより」 幼女「?」 ポニテ「きなこ……どうなった?」 55: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:20:37.51 :bPvlw08s0 幼女「あーうん!家にいるよ!」 ポニテ「どんな感じ?」 幼女「えっとね、最初は怯えててダンボールから出てこなかったんだけど……でもしばらくしたら出てきて、 ご飯も食べてた!私が外からねこじゃらしとってきて、それで遊んだよ!」 ポニテ「そう、元気なんだ」 幼女「うん!」 ポニテ「よかった……」 幼女「……」 ポニテ「……」 幼女「ポニテちゃん」 ポニテ「何?」 幼女「家、来る?」 ポニテ「え?」 56: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:23:45.53 :bPvlw08s0 ポニテ「だから別に、行く意味ないって……」 幼女「意味ならあるよ!きなこ、見たいでしょ?」 ポニテ「……」 幼女「きなこもうすっかり元気だし、かわいいから見においでよ! きなこも、世話してくれたポニテちゃんの顔見て安心すると思う!」 ポニテ「そうかな……」 幼女「うん!」 ポニテ「……」 57: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:29:05.77 :bPvlw08s0 帰り道 ワイワイガヤガヤ ポニテ「……」キョロキョロ 幼女「どうしたの?」 ポニテ「いっぱいいる……」 幼女「あー、ポニテちゃんの通学路人少ないもんねー、こっちの方角から帰る人多いから」 ポニテ「家、どこにあるの?」 幼女「んー、あっちらへん」 ポニテ「どっちよ」 幼女「あっち」 ポニテ「自分の家の地区の名前くらい憶えときなさいよ……」 58: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:35:41.43 :bPvlw08s0 幼女「ふふふー、私の家ねー、畳屋なんだー」 ポニテ「畳屋?」 幼女「そ!家の隣にお父さんが畳つくるところがある!」 ポニテ「へー……」 幼女「あ、ここを曲がっていくんだよ!」 ポニテ(人通り少なくなってきた、みんなバラバラの方向に帰ったんだ) ポニテ「まだなの?」 幼女「もうすぐ着くよ」 ポニテ「」トコトコ 幼女「ふふ、隣」 ポニテ「?」 幼女「私今ポニテちゃんの隣にいる」 ポニテ「うん」 幼女「学校でも隣にいる」 ポニテ「うん」 幼女「えへへ」 ポニテ「何……へんなの」 59: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:41:41.77 :bPvlw08s0 幼女「あ!着いたよ!ここだよ!」ユビサシ ポニテ「へー」 幼女「どう?」 ポニテ「どうって……別に、普通の家じゃん」 幼女「ここが畳つくるところ!」 ポニテ「……」 幼女「ここが玄関!」 幼女「あそこがトイレ!あそこが子供部屋!あそこが……」 ポニテ「ストップ、外から指さして説明されてもわかんないから」 幼女「そうだね!じゃあ入って」 ポニテ「……お邪魔します」ボソッ 幼女「おかーさーん!友達来たー!」トタトタ ポニテ「……」 60: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:51:06.26 :bPvlw08s0 母「あら、こんにちは。ちょっと幼女、ちゃんと手洗いなさい」 ポニテ「こ、こんにちわ」 幼女「ポニテちゃーん!きなここっちにいるよー!」 母「えーと、来たことある子?」 ポニテ「あ、いえ、ポニテです。初めて来ました」 母「だよね、よかったー、私が覚えてないだけかと思った」 母「幼女も妹もいろんな子連れてくるのよー、全員ちゃんと覚えられなくって。このまえ初めましてって言ったら来たことありますって 言われて。いやでしょー、もう」 ポニテ「はは……」アイソワライ 母「あ、お菓子なんか持ってくるからちょっと待っててね」 ポニテ「あ、お構いなく……」 ポニテ「……」 幼女「ポニテちゃーん、こっちこっち!」 ポニテ「うん……」 61: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 16:57:34.61 :bPvlw08s0 幼女「えーと、このダンボールの中に……」 幼女「……あれ」 ポニテ「いないじゃん」 幼女「おかーさーん!きなこはー?」 母「猫ちゃん?猫ちゃんなら妹がなんか持って行ってたわよ。はいチョコあったからあげる。幼女、一人で全部食べちゃダメよ」 幼女「食べないよ!はいポニテちゃん」 ポニテ「ああ、うん……それできなこは」 幼女「妹多分子供部屋にいると思う、来て」 ポニテ「うん」 幼女「」トタトタ ポニテ(階段……二階か、いいな……) 幼女「ポニテちゃんー」 ポニテ「」トタトタ 62: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:04:13.83 :bPvlw08s0 子供部屋 幼女「いもうとーいるー?」ガチャ 妹「答えよ、そなたは何者じゃ」 きなこ「ニャー」 妹「ふむ、猫か。やはり吾輩は猫であるなら名前はまだないのか」 きなこ「ニャー」 妹「ならばつけてしんぜよう、うーぬ」 きなこ「ニャー」 妹「ニャー助!ニャーとなくからニャー助だ!ニャー助ー」ナデナデ きなこ「ニャーン」 幼女「……なにやってんの?」 妹「あッ、お姉ちゃんいたの?」 ポニテ「……」 妹「? お姉ちゃんの友達?」 幼女「そうだよ」 妹「ふーん」ジー」 ポニテ「……」 63: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:09:48.49 :bPvlw08s0 幼女「ねえ妹、きなこかして」 妹「ニャー助は今私と取り込み中です」 幼女「にゃ、ニャー助じゃないよ、きなこだよ!いいからかして!」 妹「えーなにきなこって。ニャー助の方がイケてるー、ねーニャー助」ナデナデ きなこ「ニャー」 幼女「もういい加減にしてよ!きなこって名前はポニテちゃんが……!」 ポニテ「いいよ」 幼女「え?」 ポニテ「いいよ、ニャー助で。元々私に名前付ける資格なんかなかったし、 もう幼女ちゃんちの猫なんだから好きにつければ」 幼女「で、でも……」 妹「だってさーニャー助ー」ナデナデ 64: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:14:05.19 :bPvlw08s0 幼女「……妹、一階にチョコあるよ」 妹「え、ほんと!?」 妹「」ガチャトタトタ ポニテ「……」 幼女「」ナデナデ きなこ「」ゴロゴロ 幼女「きなこー」ナデナデ きなこ「」トコトコ ポニテ「?」 きなこ「」スリ ポニテ「あ……」 きなこ「」スリスリ 幼女「やっぱりちゃんと覚えてるね、ポニテちゃんの事」 ポニテ「きなこ……」 きなこ「ニャー」スリスリ 65: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:19:23.32 :bPvlw08s0 ポニテ「」ナデナデ きなこ「ニャー」 ポニテ「」ニコ 幼女「会えてよかったねー」 ポニテ「べ、別に……昨日も会ってたし」 きなこ「」ゴロゴロ ポニテ「……」 ポニテ(お別れ言わなきゃ、もう幼女ちゃんちの猫なんだから) ポニテ(いい家にこれてよかったね、きなこ) ポニテ(あ……そうか、もうきなこじゃないんだ) ポニテ(……) きなこ「」ゴロゴロ 66: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:27:48.93 :bPvlw08s0 ポニテ「妹いたんだ」 幼女「うん!あとお姉ちゃんもいるよ!」 ポニテ「へえ……結構多いね」 幼女「うん!五人家族!」 ポニテ「五人と一匹、ね」 幼女「そっか!ねえポニテちゃんは兄弟いるの?」 ポニテ「いないよ、一人」 幼女「ほんとー?いいなー」 ポニテ「え、なんで」 幼女「だってさ!外で食事するとき喧嘩にならないじゃん!一人っ子だったらいつでも自分の好きな店に行けるでしょ!」 ポニテ「そんな理由……」 幼女「ポニテちゃんやっぱり外で食べるとき好きなとこ連れてってくれるの?」 ポニテ「……外食自体、あんましない」 幼女「そっかー、私が一人っ子だったら毎回あそこのレストランにするんだけどなー」 ポニテ「……」 67: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:38:10.52 :bPvlw08s0 幼女「そうそう!ねえ聞いてよー!兄弟で思い出したんだけどさ!」 ポニテ「なに」 幼女「私自分の部屋持ってないんだよー!この部屋!子供部屋ってひとくくりにされてさ!妹と共有なの!」 ポニテ「ふーん」 幼女「しかもさ!それなのにお姉ちゃんは自分の部屋持ってる!ずるいでしょー、お母さんはお姉ちゃんが一番上だからって 言うけど、私だって自分の部屋欲しい!ねえ、どう思う?」 ポニテ「どう思うって言われても」 幼女「友達に聞いたらさー、私の部屋にはテレビついてるよー、とか。羨ましいなーほんと」 ポニテ「私の部屋テレビあるけど」 幼女「ほんと!?うわー!ますます行きたい!ていうか部屋あるんだ!いいなーいいなー」 ポニテ「……べつに、そんないいもんじゃないから」 幼女「ちぇー、部屋持ってるからそういうこと言えるんだよーぶーぶー」 ポニテ「……」 きなこ「」ゴロゴロ 68: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:42:10.63 :bPvlw08s0 ポニテ「私、もう帰るね」 幼女「えっ!?まだ来たばっかじゃん!もうちょとゆっくりしてけばいいのに」 ポニテ「猫に会いにきただけで、遊びに来たわけじゃないから。もう十分」 ポニテ(お別れも言ったし) 幼女「そう……じゃあお見送りするね」 ポニテ「別にいいよ」 幼女「そんなこと言わずに」 69: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:45:35.65 :bPvlw08s0 ポニテ「」トタトタ ガラガラ ポニテ「?」 姉「ただいまー」 幼女「あ、お姉ちゃん帰ってきた」 母「もう、姉も、ちゃんと手洗いなさい」 姉「わかってるよーもう、いちいち言わなくていいからさー」 ポニテ「……」 姉「お、知らない子」チラッ ポニテ「……」 姉「」スタスタ 70: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:52:32.01 :bPvlw08s0 母「あら、ポニテちゃんもう帰るの?」 ポニテ「あ、はい、長くいると悪いので」 母「別にそんなことないのにー、またいつでも遊びに来てねー」 ポニテ「ど、どうも」 ガラガラ ポニテ「別に見送りとかいいって言ったのに」 幼女「それじゃ、次はポニテちゃんの家行くからね」 ポニテ「来なくていいから」 幼女「絶対行くから!」 ポニテ「うるさいな……」 幼女「じゃ、また明日」 ポニテ「うん……」 幼女「……」 ポニテ「……ニャー助」ボソッ 幼女「!」 ポニテ「よろしくね」 幼女「……」 ポニテ「」スタスタ 71: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 17:58:30.81 :bPvlw08s0 幼女「待って!」 ポニテ「?」クルッ 幼女「私はね、ポニテちゃん」 幼女「きなこを飼うとは言ったけど、違うの。もらった訳じゃない」 幼女「ポニテちゃんは事情があるから、私がかわりなの。預かってるだけなの」 幼女「きなこは今でもきなこだし、きなこは今でもポニテちゃんの猫だよ!」ニコッ ポニテ「……幼女ちゃん」 幼女「だから、さ、これからもこうやって会いにおいでよ。きなこもポニテちゃんに会いたがってるよ!」 ポニテ「……」 幼女「ね?」 ポニテ「……」 ポニテ「……都合のいいこと言わないで」 72: ◆pCsbWLFMKc:2016/01/25(月) 18:04:48.55 :bPvlw08s0 ポニテ「そうやって調子いいこと言って、私を定期的に家に誘う気でしょ」 幼女「ええ、いや、そういうわけじゃ……」 ポニテ「私だってきなことお別れは嫌だったけど、もう、いいから、そういうの。余計な心配しなくても、いい」 ポニテ「今回の猫の一件で、仲良くなった気にならないで」 幼女「……」 ポニテ「……」 幼女「……」 ポニテ「……でも」 幼女「……?」 ポニテ「……ありがと」 幼女「……」 ポニテ「じゃあ、ね、また明日」 ポニテ「」スタスタ 幼女「」ニコッ 幼女「じゃーねー!ポニテちゃん!明日も一緒に帰ろうねー!!」ノシ ポニテ「」ノシ 74:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/01/25(月) 19:09:01.67 :aej0xtEro デレた!…