1:七波羅探題 ★:2025/01/30(木) 17:32:12.20 ID:StD71SpP9.net 東洋経済2025/01/30 10:30 ついに、という感じでスズキが「ジムニー」の5ドア版を「ジムニーノマド」として、2025年1月30日に発表した。 ジムニー5ドアは、2023年6月にインドで発表され、いわゆるアジア・パシフィック地域、フィリピンやインドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ共和国などではすでに発売されていた。待望の日本導入というわけである。 5ドアのジムニーについては、これまで何度も社内提案はあったものの、実現には至らなかったという。それが、ついに市場の声に押されて実現したのだ。このノマドは、ジムニーの市場をさらに拡大するだろう。 1.5リッターエンジンを搭載する「ジムニー シエラ」をベースに開発されたノマド。ホイールベースを延ばして、車体を延長。後席の居住性を上げると同時に、荷室容量を拡大している。 外観上の特徴は、あえて書くまでもなくドアが2枚増えたことがひとつ。垂直のように切り立ったリアゲートと、スペアタイヤを背負ったスタイルは共通だが、リアクォーターウインドウが目をひく。 フロントグリルは、専用デザイン。ヘッドランプも収めたパネルはガンメタル塗装で、スズキが呼ぶところの5スロットには、クロームの縁取りが加えられている。 ウェブなどで事前に流れていた噂では「ジムニー5ドア」などとされていたが、正式名は「ジムニー ノマド」となった。 ノマドという名称に、懐かしさを感じる人もいるだろう。1990年に発売された「エスクード」の5ドア版が、「エスクード ノマド」であった。 ノマドとは、大陸の遊牧民を指す言葉。今はオフィスにこだわらず、さまざまな場所で仕事をするビジネスマンなどをノマドワーカーなどというけれど、1990年当時は、世界の先住民族をイメージしたものだ。 世界の民族文化への関心が高まったときでもあり、オフロード志向のモデルと、なんとなく相性のいい概念だった記憶がある。 今回のジムニー ノマドのネーミングにおいて「エスクード ノマドを意識しました」と言うのは、スズキ商品企画本部の佐々木貴光チーフエンジニア。「移動に対する自由という意味合い」だそうで、ノマドのサブネームに愛着があるようだ。 ベースとなったのがジムニー シエラだといっても、共用するのは、フロントスカットル(エンジンルームとキャビンの間の隔壁)より前で、キャビンから後ろは、幅を切り詰めた前席用ドアを含めて新設計だ。 ホイールベースは、シエラの2250mmから340mm延長し、2590mmに。全長は、シエラの3550mmから3890mmになる。 5段マニュアルと4段オートマチックの変速機を組み合わせた、パートタイム式の4WDのドライブトレインは、基本的に共通だ。 ジムニー シエラの開発ターゲットが「ジムニーの性能を最大限活用するプロユーザー」(スズキ)であるのに対し、ジムニー ノマドはそれを包括しつつ「ジムニーの性能を日常生活で必要とする」ユーザーへと拡大している。 「コアのしっかりした商品に仕上げ、ジムニーの性能へ憧れをもつお客様の取り込みを図ります」と、私は説明を受けた。たしかに世のジムニー熱は冷めない。 一度、乗ってみたいと思う人が、いままでクロスカントリー4WDと無縁だった層から出てきても不思議ではない。 そこで、開発陣はジムニー ノマドの付加価値を「後席への乗降性のよさ、よい乗り心地、それに高い居住性」とし、室内と荷室の拡大を行った。 数字で見ると、ジムニー シエラに対して後席乗員のヒップポイント(着座位置)を後ろへ50mm、後席シートのバックレストはさらに20mm後方へ移している。3ドアモデルにはなかった、後席リクライニング機構も盛り込んだ。 「後席シートは、折りたためるなど機能性を犠牲にしないようにしつつ、座面のクッションも厚くするなど快適性を追求しました」とは、シート開発担当者の言葉だ。実際、身長175cmの私が十分、快適に座っていられる空間だった。 後輪のホイールハウスの出っ張りが少ないのも、広さ感によい影響を与えているし、3ドアモデルでは鉄板むきだしだった内張りが、ちゃんと合成樹脂で覆われていて、乗用車感覚で乗っていられる。 (中略) なお価格は、ジムニー シエラ「JC」から60万円弱のアップで、5速マニュアルが265万1000円、4速オートマチックが275万円となる。…