1: 影のたけし軍団 ★ 2024/10/12(土) 17:09:14.88 ID:??? TID:gundan 荒川 和久 : 独身研究家、コラムニスト 「金がないから結婚できない」なんていうのは、単なる言い訳だ。金がないからこそ二人で一緒に協力して生きていくのが結婚だ。 そんなことを言う既婚者がいます。年齢層は主に50代以上の男性です。油断すると、そのうち「俺の若い頃はな……」などと聞きたくもない武勇伝が始まってしまいます。 確かに、その人たちが結婚適齢期の頃はそうだったかもしれません。しかし、明らかに最近は、結婚に対する必要コストが上昇しています。しかも、2015年以降に潮目が大きく変わりました。 日本の婚姻減は、大きな流れでいえば、1970年代前半の第2次ベビーブーム期からほぼ一貫して減少し続けていますが、2000年から2015年にかけては15年間で20%の減少だったのに対して、2015年から2023年はその半分の8年間で25%も減少しています。 特に、20代の初婚数の減少が深刻で、同2015~2023年にかけて夫35%減、妻38%減です。明らかに、2015年以降20代の若者が結婚できなくなっていることを示します。 しかも、20代で結婚しなかった層が30代以降で晩婚化しているかといえば、決してそうではなく、30代以降の初婚率は大差なく、結局20代で結婚しなかった層はそのまま生涯非婚化しているわけです。 晩婚化などという現象は存在しません。 この「20代が結婚できなくなった問題」の大きな原因のひとつが、特に2015年以降に激しさを増した「結婚と出産のインフレ」状態です。 今まで結婚できていた年収300万円の中間層の若者が結婚できなくなり、結婚や出産に必要な最低年収基準が上がってしまったわけです。 国民生活基礎調査から、20代での児童のいる世帯数の推移を年収別に見れば、2015年以降大きく減っているのは、年収200万~500万円帯だけであり、特に300万円台が激減しています。 300万円台とは20代の若者のボリューム層であり、この中間層の若者が結婚できなくなったことが婚姻減のすべてです。逆にいえば、年収上位層に関しては20代の婚姻数は減っていないことになります。 冒頭の50代以上のおじさんたちのように「愛があればお金なんかなくてもなんとかなる」などと令和の若者が思えないのは、同じ額面給料300万円でも、50代のおじさんたちの25歳の時と今とでは社会保険料などの負担増や物価高が加わり、実質可処分所得はむしろ減っているからです。 要するに、四半世紀前の若者より、今の若者の手取りが少ないのです。 このように、手取りが減っているのに、逆に結婚の年収のハードルばかりが一層高くなっているという過酷な状態で「金のせいにするな」と言うのはあまりに現実を知らなすぎというものです。 さらに、悲劇的なのは、結婚だけではなく、恋愛すら今は「金次第」となっていることです。「いや、結婚相手の選択はともかく、恋愛にお金は関係ないだろ。それこそ若者が恋愛離れしているせいじゃないのか」などというのは完全に的外れです。 年収階級を、上位層3割、中間層4割、下位層3割別の3つに分類し、それぞれの未婚男女が恋愛人数をまとめたものが以下のグラフとなります。 未婚男女とも、年収が高いほど恋愛人数が多く、下位3割層においては、男女とも20~30代のこれから結婚するだろう年齢帯で恋愛人数が最少となっています。 年収と恋愛人数は明らかに強い正の相関があります。特に、男性の下位層の20代に至っては、平均恋愛人数が2人を切る1.87人でしかありません。 同じ下位3割層でも既婚男性は中間層とかわらない恋愛人数があるではないかと思うかもしれませんが、これは恋愛力や気合の問題ではありません。 未婚男女の下位3割層の恋愛人数が極端に少なくなっている原因は、「恋愛経験なし」が圧倒的に多いからです。 最低1人以上付き合ったことにある者だけを対象とした場合は、男女とも既婚者の数字に近いものとなります。 要は、経済的に下位の3割層がいかに「恋愛そのものができなくなったか」ということになります。 引用元: ・【独身研究家】低年収では恋愛も結婚も 「無理ゲー」な悲しい実態・・・年収と恋愛人数に強い正の相関がある、年収が高いほど恋愛人数が多い…